2024年11月13日

倉吉観光(その3)

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第53代横綱「琴櫻記念館」。

今の大関琴櫻ではなく、その祖父に当たる先代の琴櫻。現役時代は知らないので、私のなかでは佐渡ヶ嶽親方としてのイメージが強い。化粧廻しや優勝額が展示されているほか、数々の映像資料を観ることができる。


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記念館の近くにある琴櫻の銅像。

不知火型の土俵入りの姿である。


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続いて、「エースパックなしっこ館」(鳥取二十世紀梨記念館)へ。

梨に関するさまざまな展示があり、シアターで「梨の来た道」などの映像を見られるほか、3種の梨の食べ比べなども行っている。


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昭和初期の梨農家を模した劇場。

作業している夫婦(ロボット)が身体や手を動かしながら、二十世紀梨の歴史や栽培の苦労について語ってくれる。

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2024年11月12日

倉吉観光(その2)

続いて、国登録有形文化財の「豊田家住宅」へ。
倉吉には昔ながらの町家が数多く残っている。


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1900年竣工の主屋と1930年竣工の離れをつなぐ渡り廊下。
間口は狭く奥行きが長い敷地になっている。

主屋の二階は寄席になっていて、倉吉の歴史講談が行われている。今回は「淀屋の光と影」という演目を聴かせてもらった。朗々とした声で語りつつ、時おり張り扇で釈台をパンッと叩くのが気持ちいい。


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ぶらぶら歩いていると蒸気機関車が目に入った。
C11ー75。天気が良いので黒い車体がよく映える。


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倉吉線鉄道記念館。

1985年に廃線になった国鉄倉吉線の歴史に関する資料や写真が展示されている。かつて、このあたりに打吹(うつぶき)駅(旧倉吉駅)があったらしい。


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館内には貨車移動用のディーゼル機関車も保存されていた。

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2024年11月11日

倉吉観光(その1)

倉吉駅に着いて真っ先に向かったのは、円形劇場(くらよしフィギュアミュージアム)。


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1955年竣工の旧明倫小学校の円形校舎が、解体の危機を乗り越えて2018年からフィギュアの展示・体験施設として公開されている。

円形校舎の外観はいくつか見たことがあるが、中に入るのは初めて。


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円の中心に螺旋階段があり、放射状に教室が並んでいる。


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岡本光博さんの作品「トラロープ」。

黄色と黒の標識ロープで巨大な虎の頭を作っている。そのアイデアが素晴らしい。


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3階には教室風景を再現した部屋もある。


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扇形の教室の内側に黒板があり、外側は全面窓になっている。


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最上階から見下ろした螺旋階段。
吸い込まれてしまいそうだ。

校舎の屋上にも出られるようになっていて、倉吉の町並みを眺めることができる。

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2024年11月10日

倉吉から

第53回鳥取県民短歌大会で「平明で奥深い歌」という講演をして帰ってきました。

特急「スーパーはくと」で京都⇔倉吉は直通なので便利でした。片道約3時間40分。

大会の準備・運営に当たられた鳥取県歌人会のみなさん、お疲れさまでした。久しぶりにお会いする方も多く、楽しい2日間でした。

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2024年11月09日

倉吉へ

明日は第53回鳥取県民短歌大会。
今日から倉吉へ行ってきます。

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2024年11月08日

長浜功『啄木の遺志を継いだ土岐哀果』


副題は「幻の文芸誌『樹木と果実』から初の『啄木全集』まで」。

石川啄木との関わりを中心に、土岐哀果(善麿)の業績について記した本。1978年に『石川啄木全集』(新訂増補決定版、全8巻、筑摩書房)が刊行されて以降途絶えている新たな啄木全集への期待も述べられている。

最後に、改めて第三次の『啄木全集』の出版が望まれる、ということである。とはいってもこれは並大抵なことではない。なによりこの大事業を引き受けてくれる人物がいるだろうかということ、また全集は莫大な費用を要する。出版不況の現在ではこの事業を引き継いでくれる出版社はないだろう。

啄木に限らず、「全集」が出版できるのかという問題は、今後ますます深刻になっていくにちがいない。

全体に良い内容の本なのだが、誤記や誤植が多いのが惜しまれる。10か所、20か所くらい軽く見つかる。もっと丁寧に校正を行ってほしいものだ。

2017年5月24日、社会評論社、1700円。

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2024年11月07日

N学短歌plus

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NHK学園の「N学短歌plus」は、さまざまなコンテンツが楽しめるサブスク(定額制)講座です。過去のHK全国短歌大会の音声などを聴くこともできます。

次回のライブ講座は11/29(金)。添削や投稿なども募集していますので、ぜひ一度ご覧ください。

https://college.coeteco.jp/bundles/b8arse6P

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2024年11月06日

司馬遼太郎『街道をゆく11 肥前の諸街道』


初出は「週刊朝日」1977年4月8日号〜8月19日号。

久しぶりに「街道をゆく」を読みたくなって、手に取った。
やっぱり面白い。

「蒙古塚・唐津」「平戸」「横瀬・長崎」をめぐりながら、つらつら歴史に関する蘊蓄を傾け、日本の文化ついて考察している。

この元寇は、軍事のかたちをとった普遍性の高い文明と、特殊な条件下で育った民族文化とのあいだの激突であったといってよく、つまりは日本が普遍的文明というおそるべきものに触れた最初の経験であったといっていい。
江戸時代の小藩というのは、津和野、宇和島、大村、飫肥などの諸藩の例でわかるように、大藩よりもかえって教養主義の傾向がつよかった。平戸藩が、何人かいる家老のうち、山鹿、葉山というふうに二人までも学問で名が通っていたというのは、壮観といっていい。
ヨーロッパの航海者というのは、じつに不遠慮なものであった。たとえば、幕末にいたっても、英国でできた海図には、九州、瀬戸内海あたりの島や岬、海峡の多くが英国名称になっていた。つまりは、かれらが「発見」したからである。

「街道をゆく」が書かれてから約半世紀。グローバルスタンダートについて考えるにしても、アメリカ・ロシア・中国との関係を考えるにしても、司馬の問題意識は今なお色褪せていない。

2008年10月30日、朝日文庫、540円。

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2024年11月05日

体調回復

しばらく体調を崩していましたが、だいぶ回復してきました。
現在80%くらいの状態です。

秋晴れの気持ちの良い日が続いています。

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2024年11月04日

楊双子『台湾漫遊鉄道のふたり』


三浦裕子訳。

1938(昭和13)年から翌年にかけて台湾に滞在した日本人の小説家青山千鶴子の旅行記、という体裁を取った小説。

台湾縦貫鉄道に乗って各地を訪れる様子やさまざまな食べ物のレポートなど、実際に戦前の台湾を訪れている気分を味わえる描写が多い。

青山と通訳の王千鶴との交流や、植民地支配をめぐる越えられない溝のことなど、台湾と日本の歴史を考えさせられる内容でもあった。

楊双子……今後、他の作品も翻訳されるのが楽しみだ。

2023年4月25日、中央公論新社、2000円。

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2024年11月03日

国際啄木学会関西支部研究会

昨日は15:00から立命館大学朱雀キャンパスの教室で、国際啄木学会関西支部の研究会に参加した。

啄木学会所属の方と学生など十数名が参加。他に、オンラインで視聴された方もいらっしゃった。

18:00前に終って、その後、近くの居酒屋で懇親会。ふだんは歌人とばかり話をしているので、研究者の方と話をするのは新鮮で楽しい。これも、すべて啄木のおかげ。感謝、感謝。

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2024年11月01日

住吉カルチャー&フレンテ歌会

10:30〜12:30、神戸市東灘区文化センターで住吉カルチャー、参加者12名。久永草太歌集『命の部首』を取り上げた。今後の活躍が期待できる新人だと思う。

13:00からはフレンテ歌会、参加者20名。今日は「パンの耳」第9号に載せるそれぞれの連作について意見交換をした。15首×20篇を読んで議論するので、なかなか大変。17:00に何とか終了。

お茶はパスして電車に乗ったのだが、あいにく架線トラブルと踏切確認でそれぞれ20分ほど止まり、かなり遅れて京都に帰り着いた。ぐったり。


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写真はお土産にいただいた富山の「ぎんなん餅」。個包装の一つ一つに大伴家持の歌のカードが入っている。

月見れば同じ国なり山こそば君があたりを隔てたりけれ
             『万葉集』巻18−4073

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2024年10月31日

雑詠(043)

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丼(どんぶり)の真中に点を打つごとく天辺にのるうずらの卵
肌と肌ふれ合い汗をしたたらす人の見ている土俵のうえに
食べログの写真ながめて店いくつ訪ねてもあらず母の海老フライ
もう今は回ることなき円形のレストランあり海辺の丘に
ゆうぐれの庁舎の空より降ろされしのちを二枚の旗の大きさ
曇天が部屋のなかまで暗くするひるラーメンに卵を落とす
安珍も清姫も逝き本堂のかなた発電の風車がまわる

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posted by 松村正直 at 14:52| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年10月30日

11月12月の予定

9月〜12月にかけては短歌のイベントが多い。
備忘のために、11月12月の予定を書いておこう。

11月 2日(土) 国際啄木学会関西支部研究会
11月10日(日) 鳥取県民短歌大会 講演「平明で奥深い歌」
11月16日(土) 現代短歌社授賞式・祝賀会
11月17日(日) 第16回別邸歌会
11月24日(日) 岩国市民短歌大会 講演「短歌と省略」
12月 1日(日) 現代歌人集会秋季大会
12月 8日(日) 明星研究会

NHK学園の新しい講座「N学短歌plus」も始まります。
https://college.coeteco.jp/bundles/b8arse6P

どうぞ、よろしくお願いします。
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2024年10月28日

父と選挙

神奈川県でひとり暮らしをしている84歳の父が、昨日、衆議院議員選挙に行ってきたそうだ。半月前に屋外で転倒して救急車で搬送され、顔に大きな内出血の痣ができたばかりなのだが、投票所まで約500メートルの距離を30分ほどかけて、ゆっくり歩いて往復したとのこと。

無理せずにタクシーを使ったらとも言ったのだが、これくらいの距離を歩けなくなったらおしまいだと思って歩き、何とか無事に往復できたらしい。これまで選挙には欠かさず参加しているので、何としてでも行きたかったそうだ。

やはり投票できた喜びは大きかったようで、今日は電話で政治の話をあれこれ喋っていた。いろいろ心配なことはあるけれど、本人のやる気があるうちはあまり制限を設けずに、自由にやらしてあげたいなと思う。

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2024年10月27日

N学短歌plus

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NHK学園の新しい講座「N学短歌plus」が始まります。
さまざまな内容が楽しめるサブスク(定額制)講座です。

10/31(木)に最初のライブイベントを開催します。
ぜひ、ご参加ください!

https://college.coeteco.jp/bundles/b8arse6P

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2024年10月26日

映画「五香宮の猫」

監督・製作・撮影・編集:想田和弘
製作:柏木規与子

観察映画第10弾。
舞台は岡山県牛窓。

海を見下ろす神社に住みつく野良猫を通じて、高齢化の進む古い港町に暮らす人々や地域のコミュニティーの姿を描いている。

想田監督の作品は好きで、これまでもけっこう観てきた。短歌にちょっと似ているのかもしれない。

・「精神」
https://matsutanka.seesaa.net/article/475300192.html
・「演劇1」「演劇2」
https://matsutanka.seesaa.net/article/387138986.html
・「牡蠣工場」
https://matsutanka.seesaa.net/article/437947091.html
・「港町」
https://matsutanka.seesaa.net/article/459016523.html
・「精神0」
https://matsutanka.seesaa.net/article/475476591.html

京都シネマ、119分。

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2024年10月25日

門脇篤史歌集『自傾』

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『微風域』(2019年)に続く第2歌集。

牛乳の白き水面に生るるあわ野田琺瑯のはだへの熱に
断面にみづはにじみてしろがねの匙もて抉るキウイの果肉
マジックに書かれて198の文字アラのパックのおもてにたわむ
革靴を明日のために磨くときはつかにくゆる火薬のにほひ
みづからにめり込むやうなかたちして昼のオフィスに眠るひとびと
ひときれの鰤のくぐれるせうゆゆゑ暗き水面は輝きを帯ぶ
収集場所に立てかけらるる一本の箒かごみかわからざりけり
ツナ缶に満つる油を捨ててをり蓋の薄きに肉を堰き止め
定年を待たずに辞めるひとのため日暮れの花舗に花を見てゐる
真夜中をまたたいてゐる光源に近づくための脚立をのぼる
窓を向く席のひとつにひとをりて海みるごとく舗道を見つむ
つきだしの茄子の煮浸しつやつやと模様のちがふ皿に盛られて
祖母(おほはは)の漬けし梅干しおほきくて触れたるめしはくれなゐに染む
オピネルのうすき刃は手のひらのうへにのせたる豆腐にしづむ
少しだけ冷たき米の残りゐる冷凍炒飯よく混ぜて食ふ

1首目、琺瑯の鍋に牛乳を温めている様子。琺瑯の優しさを感じる。
2首目、半分に切ったキウイを食べるだけだが、描写と語順が巧み。
3首目、バーコードの値札でなくラップに直に値段が書かれている。
4首目、仕事のための靴なので戦いのイメージが生まれるのだろう。
5首目、デスクにうつ伏せになっている姿。上句の比喩が印象的だ。
6首目、醤油に鰤の脂が滲み出て虹のような色合いが生まれている。
7首目、ゴミとして捨てられた箒か収集場所を掃くための箒なのか。
8首目、日常生活で誰もがやっていることを、丁寧に描写している。
9首目、花束を買いに来たのだろうが「見てゐる」としたのがいい。
10首目「電球」と言わず「光源」としたことで星のように感じる。
11首目、ぼんやりと考えごとでもしているような眼差しが美しい。
12首目「模様のちがふ皿」がいかにも突き出しらしい感じがする。
13首目、下句の描写に亡くなった祖母への追慕の思いが深く滲む。
14首目、オピネルはフランスの刃物メーカー。力を入れず切れる。
15首目、電子レンジで温めた時に中の方にまだ冷たい部分が残る。

食べもの、お酒、煙草を詠んだ歌が多い。
徹底して暮らしの手触りや細部の描写にこだわっている。

2024年8月12日、現代短歌社、2700円。

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2024年10月24日

「現代短歌セミナー 作歌の現場から」

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NHK学園のオンライン講座「現代短歌セミナー 作歌の現場から」、次回は12月18日(水)19:30〜の開催です。ゲストは伊藤一彦さん、テーマは「自然、風土の歌」です。

伊藤さんは「心の花」選者で、宮崎に生まれ宮崎にお住まいです。今年『牧水・啄木・喜志子』を中心とした永年の功績により第15回日本歌人クラブ大賞を受賞されました。また、先月『若山牧水の百首』も刊行されたところです。

その伊藤さんと、永田和宏さん、私の3人で90分間たっぷり語り合います。どうぞご視聴ください!

https://college.coeteco.jp/live/5j0ycg9e

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2024年10月23日

一ノ関忠人歌集『さねさし曇天』


第5歌集。

土瀝青(アスファルト)の罅割れに小さき草の色さがみの国に春来るらしも
古への絹街道(シルクロード)もかくやあらむ寧楽は異国の言語(ことば)に賑はふ
関節がにはかにゆるみだす気配こぶし、もくれんに白き花咲く
をちこちに蟬討死にす。いつのまにか天下分け目の合戦終る
壮大なる錯誤とおもふ。天皇位を継ぐための儀式も即身仏も
散水するホースを抱へ虹創る外国人労働者に笑顔ありけり
きび餅にきな粉をこぼし湯河原の旅をふりかへる妻と笑みつつ
窓の外をラクダの通るけはいする夢とはおもへどけだもの臭き
パプリカにトマト、まぐろのさしみなど赤きをそろへ妻の還暦
御殿場線の窓に来てゐる秋あかね駿河小山の駅に停車す

1首目、春は再生の季節。植物の生命力に明るさを感じ励まされる。
2首目、インバウンドに賑わう奈良から古代のシルクロードを思う。
3首目、冬が終って春が来る様子を身体の感覚に喩えたのが印象的。
4首目、気が付けば夏のピークも過ぎ蟬の亡骸が多く転がっている。
5首目、2019年の大嘗祭のために仮設された大嘗宮を見ての感慨。
6首目、解体現場で働く外国人労働者の笑顔に少しホッとする思い。
7首目、きび餅は湯河原名物。旅行から帰ってきた安堵感がにじむ。
8首目、「けだもの臭き」がいい。匂いのある夢というのは珍しい。
9首目、赤いちゃんちゃんこなどではなく、赤い色の食べ物で祝う。
10首目、富士山近くの小さな駅。のどかな旅の様子がよく伝わる。

2024年6月30日、砂子屋書房、3000円。

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