2022年07月01日

第24回「あなたを想う恋のうた」作品募集

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第24回「あなたを想う恋のうた」(福井県越前市)の作品募集が始まりました。今年も審査員を務めます。

締切は10月31日(月)。投稿は無料で、最優秀賞(1首)10万円、優秀賞(3首)3万円、秀逸(10首)1万円、佳作(15首)5千円、入選(30首)QUOカード3千円という豪華な賞が出ます。

ネットからの応募もできますので、皆さんぜひ作品をお送りください。お待ちしています!

https://www.manyounosato.com/

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2022年06月29日

今後の予定

下記のイベント、歌会、カルチャー講座に参加します。
多くの方々とお会いできますように!

・ 7月23日(土)現代歌人集会春季大会(神戸)
 https://matsutanka.seesaa.net/article/487835749.html

・ 8月 6日(土)第2回別邸歌会(京都)
 https://matsutanka.seesaa.net/article/487756746.html

・ 8月12日(金)戦争の歌に関する企画(オンライン)

・ 8月27日(土)講座「啄木日記から見た短歌」(くずは)
 https://matsutanka.seesaa.net/article/488270405.html

・10月2日(日)第3回別邸歌会(滋賀)

・10月16日(日)国際啄木学会2022年度秋の大会(宮城)
「大正デモクラシー期の文学と思想―啄木・晶子・作造―」
 https://takuboku.jp/seminar/452/

・10月23日(日)文学フリマ福岡
・11月26日(土)『草に追はれて』を読む会(和歌山)
・12月11日(日)第4回別邸歌会(橿原)

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2022年06月28日

五十嵐大『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』


「コーダ」(CODA=Children of Deaf Adults 聴覚障害のある親に育てられた聴こえる子ども)である著者が、自らの小学生時代から現在までを振り返りつつ、母との関係を築き直すまでを描いたノンフィクション。

〈耳の聴こえない母が大嫌いだった。それでも彼女はぼくに「ありがとう」と言った。〉という帯文(初出のネット記事のタイトル)が強い印象を残す。

生まれつき耳が聴こえないお母さんに育てられているだなんて、誰にも知られたくなかった。とにかく恥ずかしい、とさえ思っていた。

先月、映画「コーダ あいのうた」を観て「コーダ」のことを知った。著者も20歳代半ばで初めて「コーダ」という言葉に出会う。

衝撃的だった。自分のような生い立ちの人間をカテゴライズする言葉があるなんて、考えたこともなかったからだ。同時に、胸中に不思議な安堵感が広がっていく。
コーダは「聴こえない親を守りたい」という肯定的な気持ちと、「聴こえない親なんて嫌だ」という否定的な気持ちとの狭間で大きく揺れ動くこと。(…)自身の境遇を「可哀想」とは思っていないのに、社会からの偏見により半ば強制的に可哀想な子ども≠ノされてしまうこと。

とても良い本だった。自分の行動や心情をここまで客観的に描けるようになるまでには、相当な時間がかかったにちがいない。家族が家族であるためには、そうした努力が必要なのである。

2021年2月10日、幻冬舎、1400円。

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2022年06月26日

第1回別邸歌会

本日、第1回別邸歌会を行いました。会場は姫路文学館の望景亭。

参加者は15名。20歳代から70歳代までの幅広い年齢層の方々が、和歌山、奈良、京都、大阪、兵庫、岡山、香川から集まって下さいました。ありがとうございます。

一人2首の計30首を、13:00〜17:00の4時間かけてみっちり批評し合いました。歌会は初めての方もおられましたが、皆さんどしどし発言して中身の濃い歌会でした。

望景亭も素敵な建物で、皆さん歌会前や休憩時間に和室や茶室、お庭などを見学していました。

第2回別邸歌会は、8月6日(日)に旧三井家下鴨別邸(京都)で行います。どなたでもお気軽にご参加ください。お待ちしております!


 「別邸歌会」チラシ.jpg

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2022年06月25日

いとうせいこう・みうらじゅん『見仏記 道草篇』


シリーズ第8弾。2019年にKADOKAWAから刊行された単行本の文庫化。

訪問先は、長野(善光寺など)、群馬(慈眼院など)、大分(熊野磨崖仏など)、青森(恐山菩提寺など)、中国四川省(華厳時など)。

1992年から始まったこの仏像見物紀行も、気づけば30年を迎えた。旅する2人だけでなく、読む私もそれだけ年を取ったということだ。

左折し、民家が固まっている狭い山道を抜けると、じきに達磨寺へ到着した。
ゴーンと急に鐘の音がした。
むしろあたりが静かになった気がした。
みうらさんも言った。
「今、すべてが消えた」
「まさに円空。これ、滞在期間長いね」
みうらさんが言った。確かにいわゆる木っ端仏でなく、ある程度腰をすえて作ったものだった。仏像の作りがそのまま円空のいた時間をあらわすというのは慧眼だ。いずれ円空という時間単位になるかもしれない。

2人の名コンビぶりは変わらない。天才みうらの呟きを、いとうが鮮やかに理論化していく。

「道草篇」と名付けただけあって、何と寺や仏像を鑑賞しない回まである!中国四川省のジャイアントパンダ繁殖基地を見物して終わり。

この調子でどんどん自由に続けていってほしい。

2022年4月25日、角川文庫、660円。

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2022年06月24日

オンライン講座「短歌のコツ」

NHK学園のオンライン講座「短歌のコツ」が来月から新しいクールに入ります。現在、受講生を募集中です。

毎月第4木曜日の19:30〜20:45の75分間。前半に秀歌鑑賞、後半に1人一首の批評・添削をします。

お申込みは3か月ごとです。前期が7/28,8/25,9/22、後期が10/27,11/24,12/22になります。

https://college.coeteco.jp/live/84kycnqm
https://college.coeteco.jp/live/8676cxww

よろしくお願いします。
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2022年06月23日

講座「啄木日記から見た短歌」

8月27日(土)に朝日カルチャーセンターくずは教室で「啄木日記から見た短歌」という講座を行います。時間は13:00〜14:30。

啄木の日記は読み物としても面白くすぐれた日記文学だと思います。教室受講とオンライン受講の両方ありますので、関心のある方はぜひご参加下さい。

【教室受講】
https://www.asahiculture.jp/course/kuzuha/2a607214-6ffc-c1e6-31e2-6257d8c59df4

【オンライン受講】
https://www.asahiculture.jp/course/kuzuha/ad7c6aca-05a5-a88c-7b5d-6257d9b4ca63

posted by 松村正直 at 16:35| Comment(0) | 石川啄木 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月22日

片岡絢歌集『カノープス燃ゆ』


「コスモス」「COCOON」所属の作者の475首を収めた第2歌集。
近眼のしづかな少女だつたから雨が降る日は雨と話せた
友人の涙こらふる目を見たり星座のやうに誰もが孤り
マフラーを巻いたら足が見えなくて顔から上が歩く感じす
「えべれすと。仕事の量が、えべれすと」呟きながら歩く同僚
ぬるま湯のやうなあなたのてのひらがうなじにあれば私はうなじ
昼食の稲庭うどん橙や赤が見たくて七味を振りぬ
胎児よりあなたの体が心配と母は言ひたり母のみ言ひたり
絶叫が陣痛室にこだまする はじめて聞いたわれの絶叫
産院の授乳室の灯ひそやかに二十四時間消えることなし
幼児にも玩具は玩具でしかなくて触りたいのは財布とスマホ
スーパーで時々見かける泣き喚く子は、本日は私の子です
数人が死ねばただちに孤児となる子と歩きをり地球の上を

1首目、口数が少なく内向的で雨の日の方が居心地が良かったのだ。
2首目、星座は集団のように見えるけれど実は星の位置はばらばら。
3首目、下句がおもしろい。自分の足先が見えなくて不安定な感じ。
4首目、「えべれすと」のひらがな表記に少し壊れた雰囲気がある。
5首目、全神経がうなじに集中している。ひらがなの多用も効果的。
6首目、七味唐辛子を入れるのは味ではなく色の問題だという発見。
7首目、母以外はそうではないのだ。みんな胎児へと関心が向かう。
8首目、日常において絶叫する機会はない。自分の声に自分で驚く。
9首目、赤子への授乳は昼夜を問わない。それが家に帰っても続く。
10首目、触って欲しくないものに限って興味を示し触ろうとする。
11首目、よその子であれば可愛いなと思うが自分の子だと大変だ。
12首目、子どものためにも私は死ねないという思いが湧いてくる。

2022年5月14日、六花書林、2500円。

posted by 松村正直 at 08:31| Comment(0) | 歌集・歌書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月21日

映画「東京2020オリンピック SIDE:A」

総監督:河瀬直美

東京オリンピックの公式映画として製作されたドキュメンタリー2部作の第1作。平日の 9:10 の回ということもあってか、観客は私一人であった。

毀誉褒貶の激しい作品だが、過不足なくまとまっているという印象を受けた。オリンピック開催に反対する人々や新型コロナの医療現場などにも目配りしている。

幼児を連れて参加したカナダの女子バスケ選手、大会の1年延期によって引退した日本の女子バスケ選手、内戦の続くシリアを脱出してドイツで練習する男子水泳選手、黒人差別に声を上げるアメリカの女子ハンマー投げの選手、イランから亡命してモンゴル代表になった男子柔道選手、旧ソ連・ドイツの代表を経て8度目のオリンピック出場となるウズベキスタンの女子体操の選手など。

様々な社会問題と絡めつつ、一人一人の選手のエピソードをまとめている。そのあたりの手際の良さが、逆にもの足りなさを感じさせるのだけれども。

Tジョイ京都、120分。

posted by 松村正直 at 21:34| Comment(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月20日

吉田博『高山の美を語る』


1931年に実業之日本社から刊行された単行本の文庫化。原著の口絵や挿画のほか「日本アルプス十二題」などがカラーの口絵で収録されている。

明治から昭和にかけての風景画を描き、新版画の制作でも知られる著者だが、登山の経歴も本格的だ。富士山や日本アルプスをはじめ、海外のロッキー、アルプス、ヒマラヤにも登りに出掛けている。

登山と画(え)とは、今では私の生活から切り離すことのできないものとなっている。画は私の本業であるが、その題材として、山のさまざまな風景ほど、私の心を惹きつけるものはない。
山には歩き方がある。歩き方一つでどんな人でも一万尺の高峰に登ることができる。(…)面白いのは下山の時にすっかり参ってしまっている男は、きまって登山の時には最も元気だったものに限るようである。
瑞西のアルプスでは、世に名だたる名山と、その反対にごく平凡な山との両方に鉄道が通じている。平凡な山というのは、なかなか面白い思いつきで、その目的とするところは、山それ自身は鑑賞の価値に乏しくとも、つまりその山の高い部分から、相対する名山を眺望しようというのである。

山登りに関する話がおもしろい。山の風景がほんとうに好きなんだなと思う。吉田博の文章をもっと読んでみたくなった。

2021年8月1日、ヤマケイ文庫、990円。

posted by 松村正直 at 22:01| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月19日

土井善晴『一汁一菜でよいと至るまで』


料理研究家の著者が、家庭料理は「一汁一菜でよい」という理念にたどり着くまでの道のりを記した本。

若き日のフランスや日本の料亭での修業、父の料理学校の手伝い、父から引き継いだテレビの仕事、レストランのプロデュースや商品開発といった様々な経験を経て、家庭料理の価値を見出していく。

調理場や道具をきれいに手入れしておけば、不思議なことに、仕事に追い込まれた時に道具が味方してくれ、自分(の仕事)を守ってくれていると感じるのです。
毎度「○○を入れてもいいんですか」と確認されます。味噌汁に入れたくないものはあっても、味噌汁に入れていけないものなんてありません。それが味噌汁の凄さです。
料理の決まり事の多くはハレの日のために洗練されたプロの仕事です。ハレの日やプロの仕事が日常の暮らしに入りこんでしまったから料理が「面倒なもの」になったのです。そんな箍はすべて外せばいい。
一人暮らしでも、自分でお料理して食べてください。そうすれば、いつのまにか、自分を大切にすることができるようになっています。

私たちの体は食べたものからできている。食べることは生きることの基本であり、もともと料理は楽しいことなのだ。そんな当り前の事実に気付かせてくれる一冊であった。

2022年5月20日、新潮新書、820円。

posted by 松村正直 at 17:42| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月18日

もうすぐ第1回別邸歌会(姫路)

「別邸歌会」チラシ.jpg


6月26日(日)に第1回別邸歌会を行います。

会場は姫路文学館の「望景亭」。今のところ参加者は11名。まだまだ申込み受付中です。お問合せ、お申込みは松村のメールまたはTwitterのDMまで。歌会は初めてという方も、初対面の方も、みなさん大歓迎です!

望景亭(旧濱本家住宅)は大正5年から昭和4年にかけての建築で、国の登録有形文化財に指定されています。歌会を行う洋間は新たに増築されたものですが、大正期の和室・茶室・廊下なども自由に見学することができて見応え十分です。

姫路文学館の常設展(310円)には、安田青風、安田章生、初井しづ枝、岸上大作などの歌人の展示もあります。初井しづ枝が暮らした「初井家住宅」も、非公開ですが姫路城の近くに残っています。

観光も兼ねて、ぜひ姫路までお越しください。

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2022年06月17日

えきそば

6月26日(日)に姫路文学館の望景亭で歌会をするので、その下見に行ってきた。京都から姫路まで新快速で約1時間30分。

文学館の常設展を見て、事務所の担当の方と話をして、姫路の町をしばらくぶらぶら歩く。

帰りに駅のホームで見かけた「えきそば」。


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姫路の名物の「まねきのえきそば」。

一般的な駅そばとは違う。スタイルは一般的な立ち食いそばだが、蕎麦ではなく中華麺を使っている。

https://www.maneki-co.com/ekisoba/

天ぷらえきそば390円を、平日14:00〜17:00のタイムサービス350円でいただいた。1949年誕生の「えきそば」。これからも長く続いていってほしい。

posted by 松村正直 at 08:15| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月16日

森まゆみ『『五足の靴』をゆく』


副題は「明治の修学旅行」。2018年に集英社から刊行された単行本に、書き下ろしの「付録一〜五」を追加して文庫化したもの。

与謝野鉄幹、北原白秋、木下杢太郎、平野万里、吉井勇の5名が1907(明治40)年7月から8月にかけて行った九州旅行「五足の靴」の足跡をたどる紀行文である。

同じ学生組でも、東京帝国大学の木下、平野がそれぞれ医学、工学を極めるため真面目に勉強をしていたのに比して、早稲田組の吉井、北原はほとんど学校に行っていなかった。
江戸時代、長崎の人口六万人のうち、一万人は中国人であったという。密貿易を防ぐため竹矢来で囲ったなかで、中国の人たちはどのような暮らしをしていたのだろうか?
この旅、福岡、江津湖、柳河、どこでも舟遊びがもてなしになっている。私が小さい頃も、不忍池でボート、東京湾でハゼ釣りなど、小船で遊ぶことは多かった。
近代になると、雲仙は日本国内の宣教師や上海在住の欧米人たちの格好の避暑地になった。上海から船で一晩寝れば長崎に着いたのだという。
本書を書いた一の動機はまず『五足の靴』にいかに『即興詩人』の影響が大きいかを見ることである。鷗外を敬慕した与謝野鉄幹と若い仲間たちは、西洋に行くことは難けれど、せめて九州の、宣教師がやってきて布教したところ(…)

著者は機会を見つけては「五足の靴」に関する土地を歩き回り、人々から話を聴く。そのフットワークの軽さと好奇心の強さが印象的だ。文学と歴史、地理、文化、産業など様々なものを結び付けて綴る文章は、読んでいて面白いだけでなく多くの示唆を与えてくれる。

2021年11月25日、集英社文庫、800円。

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2022年06月13日

現代歌人集会春季大会 in 神戸

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7月23日(土)に神戸で、現代歌人集会春季大会が開催されます。
大会テーマは「歌の読み方・読まれ方〜震災からコロナまで〜」。

・基調講演(林和清)
・講演(松村正直)
・パネルディスカッション(笹川諒、平岡直子、山下翔、江戸雪)

一昨年、昨年とコロナ禍で開催できず、3年ぶりの開催となります。
私も75分くらいの講演をしますので、皆さんぜひお越しください。

お申込み 永田淳理事(青磁社)
 TEL 075-705-2838 FAX 075-705-2839
 メール seijisya@osk3.3web.ne.jp

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2022年06月11日

今日の毎日新聞

毎日新聞朝刊の地域版(大阪)に、「“うまい・下手” だけじゃない 小説家たちの短歌」という記事を載せていただきました。2月に行った講座「文学者の短歌」の縁で、取材をしていただいたものです。

https://mainichi.jp/articles/20220611/ddl/k27/040/329000c

有料記事ですが、最初の方だけ読めます。

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2022年06月10日

田中輝美『すごいぞ!関西ローカル鉄道物語』


関西にあるローカル鉄道を訪れて、その歴史や現状、見どころなどを紹介した本。取り上げられているのは、阪堺電車、水間鉄道、紀州鉄道、和歌山電鐵、近江鉄道、信楽高原鐡道、北条鉄道、神戸電鉄、叡山電車、京都丹後鉄道、京福電鉄の11社。

かつて信楽焼は火鉢の8〜9割のシェアを占めていたそうです。火鉢を含めて信楽焼が産業として発展してきたことから、住民たちから鉄道輸送を望む声が高まります。

なるほど、タヌキの置物ではなく火鉢が主力製品だったわけだ。鉄道を待望する声が大きかったのもよくわかる。

こうした取り組みの背景にあるのが、嵐電が掲げる「沿線深耕」という言葉です。「振興」ではなく「深耕」。地域と鉄道は一体であるという考えに基づき、沿線の資源や良さを深く発掘・再構築し、沿線を住んでみたい、魅力ある地域にするため、鉄道会社として積極的にお手伝いをしていこうという思いが込められています。

ローカル鉄道の場合、こうした地域密着の姿勢を取りやすい。鉄道会社と地元が協力することでWIN-WINの関係を築くことができる。ここが、最近のJR西日本の赤字路線廃止に向けた動きや地元自治体との対立といった話との大きな違いだ。

本格的な人口減少時代に突入した日本で、これから地域に新しい鉄道や路線をつくることは基本的に難しい。そう考えると、今ローカル線が走っている地域は、他の地域が持てない「資源」を持っていると言い換えることもできるのです。

新しいものを作るのではなく、今あるものをどのように有効活用していくか。これはローカル鉄道の話だけでなく、今の日本の社会全般に当て嵌まる問題と言っていい。鉄道は「つなげる力」を持っているという観点も印象的だった。

2020年2月27日、140B、1800円。

posted by 松村正直 at 10:49| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月09日

歌集『駅へ』の書評、一首評など

私の第1歌集『駅へ』(2001年、ながらみ書房)、『駅へ』新装版(2021年、野兎舎)の書評や一首評のうち、ネットで読めるものをまとめました。多くの方に取り上げていただき、ありがとうございます。

『駅へ』新装版については、野兎舎オンラインストア、またはアマゾン(Kindle版)でご購入できます。引き続きよろしくお願いします。

○2003年7月第1週「松村正直 または、現代の一所不住の短歌は西へ東へ」(東郷雄二「橄欖追放」)
http://petalismos.net/tanka/tanka-backnumber/tanka10.html

○2004年12月11日「松村正直『駅へ』研究会の記録」(京大短歌会)
https://kyoudai-tanka.com/study/study_20041211.html

○2004-12-12「駅へ 松村正直歌集」(近藤かすみ「気まぐれ徒然かすみ草」)
https://blog.goo.ne.jp/casuminn/e/e4cbb41dde245aec4cb662c884695616

○2008-10-01「現代歌人ファイルその4・松村正直」(山田航「トナカイ語研究日誌」)
http://bokutachi.hatenadiary.jp/entry/20081001/1222862862

○2009/04/04「砂子屋書房HP 日々のクオリア」(江戸雪)
春の海。誰も見てないテレビから切れ切れに笑い声は響けり
https://sunagoya.com/tanka/?p=480

○2010/07/23「砂子屋書房HP 日々のクオリア」(中津昌子)
さらさらと真水のような飲み物を飲み終えて今日も齢を取らない
https://sunagoya.com/tanka/?p=2923

○2011/09/16「砂子屋書房HP 日々のクオリア」(黒瀬珂瀾)
テーブルを挟んでふたり釣り糸を垂らす湖底は冷たいだろう
https://sunagoya.com/tanka/?p=5892

○2013/08/21「砂子屋書房HP 日々のクオリア」(吉野裕之)
手を出せば水の出てくる水道に僕らは何を失うだろう
https://sunagoya.com/tanka/?p=10748

○2016.02.02「松村正直『駅へ』」(小田桐夕「波と手紙」)
https://odagiri-yu.hatenablog.jp/entry/2016/02/02/000128

○February14,2017「松村正直『駅へ』を読む」(大橋春人「うたぐらし」)
http://blog.livedoor.jp/utagurashi/archives/50656024.html

○2017/04/05「砂子屋書房HP 日々のクオリア」(光森裕樹)
「駄目なのよ経済力のない人と言われて財布を見ているようじゃ」
https://sunagoya.com/tanka/?p=16587

○2021/03/27「松村正直『駅へ』復刊記念トークイベント」
https://www.youtube.com/watch?v=E8QcAIAp6bU

○2021年4月1日「松村正直歌集『駅へ』新装版」(魚谷真梨子note)
https://note.com/mariko_uotani/n/n685b9b29fa5a

○2022年1月4日「一首評:松村正直「靴箱」より」(虫追篤note)
https://note.com/musouatsushi/n/n500f64e9468b

○2022年5月4日「【書評】『駅へ 新装版』松村正直歌集」(中井スピカnote)
https://note.com/nakaispica/n/n5a6106102127

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2022年06月08日

川村湊編『現代アイヌ文学作品選』


アイヌ文学のアンソロジー。収録されているのは、知里幸恵、知里真志保、バチェラー八重子、違星北斗、森竹竹市、鳩沢佐美夫、山本多助、貝澤正、萱野茂の9名。

私はアイヌだ。何処までもアイヌだ。何処にシサムのようなところがある?! たとえ、自分でシサムですと口で言い得るにしても、私は依然アイヌではないか。つまらない、そんな口先でばかりシサムになったって何になる。シサムになれば何だ。アイヌだから、それで人間ではないという事もない。同じ人ではないか。私はアイヌであったことを喜ぶ。
        (知里幸恵 日記)
古老たちの少なくなったことにもよるが、私たちの身辺から素朴な信仰の対象であったイナウ(木幣)が完全に消えていた。盆だとか正月、あるいは命日などに行なっていたシン・ヌラッパ(仏の供養儀式)の、厳かなうちにも華やかな集いも、ほとんど見なくなった。偏見視され蔑まれる直接的なものは、若い層から強硬に頑に否定されてしまったのである。それが祖母の力説する「アイヌもシャモも変わりない時代!」を造り上げたのかもしれなかった。が半面に、私たちが帰依する真の場がなくなってしまっている。
        (鳩沢佐美夫「証しの空文」)
 祖父らが文字を学び新しい文化を吸収しようと、学校をたて日本人の先生を招いたのは、明治二五年であった。その時は、アイヌ文化とアイヌ語、アイヌ精神まで失うとは、エカシの誰も予期しなかったと思う。
 父は学校で受けた教育で、先生の影響を受けて日本人化した代表的なアイヌとなった。天皇を崇拝し、日本民謡を唄い、晩年には、酒が入ると軍歌「戦友」をうたい自己満足していた。
        (貝澤正「母(フチ)のこと」

巻末には川村湊の解説「甦るアイヌ文学の世界」、著者紹介、アイヌ文化史年表を収めている。近代以降のアイヌ文学を知るには恰好のアンソロジーと言っていい。現在「品切」になっているのが何とも残念だ。

2010年3月10日、講談社学芸文庫、1500円。

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2022年06月07日

映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」

監督:安彦良和
原作:矢立肇、富野由悠季
声優:古谷徹、成田剣、新井里美、潘めぐみ、古川登志夫、武内駿輔ほか

1979年放映のテレビアニメ「機動戦士ガンダム」の15話を基にした劇場版アニメ。特にガンダムファンではないのだけれど、やはりファーストガンダムにはそれなりの思い入れがある。

40年以上経って見る懐かしさもあるし、モビルスーツの格闘戦のかっこ良さもある。そして、戦争をめぐる問い掛けは時代を超えて変わらないことも感じた。

冒頭の10分間を公式サイトで観ることができます。
https://g-doan.net/

Tジョイ京都、109分。
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