2021年01月20日

映画「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」

監督:山田洋次
出演:渥美清、倍賞千恵子、いしだあゆみ、柄本明、片岡仁左衛門

1982年公開のシリーズ29作目。

「男はつらいよ」の中で寅さんが最も男女の関係に近づいたとも言われる作品。いしだあゆみが素足で歩く場面が何度かあって、足の動きや表情を捉えているのが印象的だった。

京都の葵祭や鴨川、また鎌倉・江ノ島など、知っている場所がいくつも出てくる。時代によって変わるものと変らないものがあることを、あらためて感じた。

京都みなみ会館、110分。

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2021年01月12日

映画「相撲道―サムライを継ぐ者たち―」

監督・製作総指揮:坂田栄治
プロデューサー:下條有紀、林 貴恵

2018年12月から2019年6月までの約半年間、大相撲の境川部屋と高田川部屋に密着取材して描いた力士のドキュメンタリー。上質な内容で、とても良かった。

登場する主な力士は、境川部屋の豪栄道、妙義龍、佐田の海、高田川部屋の竜電、輝。インタビューなどを通じて、それぞれの力士の個性や考え方が見えてくるのが面白い。

猛稽古で鳴らした高田川親方(元関脇・安芸乃島)の「稽古したから強くなるわけじゃない」という言葉にハッとさせられた。普通なら「稽古すれば強くなる」と言うところだろう。続く「強いやつは強いんですよ。でも人間って心が弱いでしょ。そこを支えるのは稽古しかない」という話に納得。

そう言えば、先日読んだ池田はるみさんの歌集『亀さんゐない』にも、「相撲道」の出てくる歌があった。

氷壁のやうな日本の相撲道モンゴルのひと白鵬に課す

これ以外にも相撲の歌が多く、「阿炎」「豊真将」「稀勢の里」「日馬富士」「白鵬」「栃錦」「高安」「朝乃山」「勝武士」「炎鵬」「徳勝龍」などが登場する。

いつか両国国技館に相撲を観に行きたいな。

京都シネマ、104分。

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2021年01月09日

映画「続・男はつらいよ」

監督:山田洋次
脚本:山田洋次、小林俊一、宮崎晃
出演:渥美清、倍賞千恵子、佐藤オリエ、山ア努、前田吟、東野英治郎、ミヤコ蝶々、笠智衆ほか

1969年11月公開のシリーズ2作目。清水寺、嵐山、三条大橋など、京都でロケが行われている。寅さんと生みの母の再会をめぐるドラマなど、見どころが多い。

寅さんの泣くシーンが多いことにも驚く。また、前作で結婚したさくらに産まれた子(満男)の顔が寅さんに似ているという話もあって、後に満男が寅さんに懐くようになる伏線が、既に張られている。

京都みなみ会館、93分。

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2020年12月06日

映画「アーニャは、きっと来る」

監督:ベン・クックソン
原作:マイケル・モーパーゴ
出演:ノア・シュナップ、トーマス・クレッチマン、ジャン・レノ、アンジェリカ・ヒューストンほか。

舞台は第二次世界大戦中のドイツ占領下のフランス。スペイン国境に近いピレネー山脈の麓の村で羊飼いの手伝いをする少年ジョーは、偶然ひとりのユダヤ人と出会う。

素朴な村人たち、駐留するドイツ将兵、匿われるユダヤ人。彼らは戦争に翻弄されつつ、それぞれの信念に従って行動する。そこに生まれる様々な疑似的な親子関係が見どころとなっている。自然の風景や羊たちの姿も美しい。

ムービックス京都、イギリス・ベルギー、109分。

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2020年10月31日

映画「海辺の映画館」

監督:大林宣彦
製作総指揮:奥山和由
出演:厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、成海璃子、山崎紘菜、常盤貴子ほか

今年4月に亡くなった大林宣彦監督の遺作。

「キネマの玉手箱」という副題の方が、内容をよく表していると思う。様々な映像表現や時代が詰め込まれていて、テンポも速く盛りだくさん。その上で、戦争反対のメッセージを観客にストレートに伝えている。

京都シネマ、179分。

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2020年10月26日

映画「スパイの妻」

監督:黒沢清
脚本:濱口竜介、野原位、黒沢清
出演:蒼井優、高橋一生、坂東龍汰、東出昌大、笹野高史ほか

第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞。

もともとテレビドラマとして製作されたようで、映画というよりはテレビドラマっぽさを感じる作品であった。

1940年の神戸が舞台。戦争へ向かう時代という背景はもちろんあるのだが、内容的には愛をめぐる話と言っていいと思う。守ったのか、騙したのか。そう言えば、主演の二人は映画「ロマンスドール」にも一緒に出ていたな。

MOVIX京都、115分。

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2020年08月14日

映画「僕は猟師になった」

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監督:川原愛子
出演:千松信也
語り:池松壮亮

京都で「くくり罠」猟を行う千松信也さんの暮らしを、2年間にわたる密着取材によって描いたドキュメンタリー。

「動物を殺す瞬間や解体から目をそむけないこと」を撮影の条件にしたというだけあって、罠にかかった猪や鹿にとどめを刺すシーンや解体の場面も映る。命との向き合い方、食べることの意味、人間と動物との関係、現代社会の抱える矛盾など、多くのことを感じ取れる作品だ。

パンフレット(800円)も中身が濃く、千松さんのインタビューのほかに狩猟や解体の方法なども載っている。

ぼくがやりたい猟は、人間以外のほとんどの野生動物がやっているような「生きるための食料を自分の力で獲る」という行為です。

先行上映&トークショーに参加したのだが、「京大を出たのに、なぜ猟師に?」という会場質問に対して、「京大という自由な場があったからこそ、猟師という生き方に出会えた」と答えていたのが印象的だった。

千松さんの3冊の著書はどれも面白くておススメ。
映画とあわせて、ぜひ。
https://matsutanka.seesaa.net/article/425648505.html
https://matsutanka.seesaa.net/article/476449998.html

出町座、99分。

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2020年07月07日

映画「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」

原作・監督:山田洋次
出演:渥美清、倍賞千恵子、竹下景子、中井貴一、杉田かおる他

1983年公開のシリーズ第32作の4Kデジタルリマスター版。
舞台は備中高梁。「男はつらいよ」を劇場で観るのは久しぶり。

このシリーズは、単なる恋愛コメディーでも下町人情物でもなく、変わりゆく日本の風景と時代を撮ったドキュメンタリーでもある。

この作品でも、満男がパソコンをプレゼントされる場面や因島大橋ができて連絡船が廃止される話など、1983年という時代がきちんと記録されている。製作から何十年も経って、「男はつらいよ」の価値はますます高まっていると思う。

TOHO二条、105分。

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2020年07月05日

映画「デッド・ドント・ダイ」

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ、アダム・ドライバー、ティルダ・スウィントン、クロエ・セヴィニーほか

アメリカの小さな田舎町に現れたゾンビと保安官の戦いを描いた作品。主演2人の会話の独特なテンポが面白い。

それにしても・・・何だったんだろう、この映画?

ムービックス京都、104分。

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2020年06月06日

映画「精神0」

監督・製作・撮影・編集:想田和弘
製作:柏木規与子

観察映画第9弾。

精神科医の山本昌知医師の引退と、妻と過ごす日々を描いた作品。時おりモノクロで差し挟まれる前作「精神」撮影時の映像が、時間の経過を浮き彫りにする。

精神科医と患者との結び付きの強さが印象的だった。患者にとっては、どの医師でも良いのではない。長年診てもらっている安心感や信頼関係があってこそ、心の中を話すことができるのだろう。

京都シネマ、128分。

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2020年05月26日

映画「精神」

監督・撮影・録音・編集・製作:想田和弘

2008年公開の観察映画第2弾。これまで観たいと思いつつ機会がなかったのだが、続編となる「精神0」の公開にあわせて上映が行われていた。

岡山市の精神科診療所「こらーる岡山」を舞台に、山本昌知医師やスタッフ、多くの患者たちの日常の姿や会話を映していく。時おり挟まれる岡山の町や人の風景も効果的だ。

精神医療や人間について、深く考えさせられる作品だと思う。

京都シネマ、135分。

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2020年04月17日

映画「ワンダーウォール劇場版」

監督:前田悠希
脚本:渡辺あや
出演:須藤蓮、岡山天音、三村和敬、中崎敏、若葉竜也、成海璃子、山村紅葉ほか。

築100年を超える古い木造の大学寮に住む学生と、寮の取り壊しを計画する大学側との交渉や対立を描いた物語。京都大学の吉田寮がモデルになっている。

もとはNHK京都放送局制作のテレビドラマとして2018年に放送されたもの。

男子学生4名の個性がうまく描かれていて、他者とコミュニケーションを取りながら共に生きていくことの難しさや大切さがよく伝わってきた。

出町座、68分。

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2020年04月06日

映画「三島由紀夫 VS 東大全共闘 50年目の真実」

監督:豊島圭介
ナビゲーター:東出昌大
出演:三島由紀夫、芥正彦、木村修、橋爪大三郎ほか

1969(昭和44)年5月13日に東京大学駒場キャンパスの900番教室で行われた三島由紀夫と東大全共闘の伝説の討論会。

「安田講堂で全学連の諸君がたてこもった時に、天皇という言葉を一言彼等が言えば、私は喜んで一緒にとじこもったであろうし、喜んで一緒にやったと思う」「私は諸君の熱情は信じます。これだけは信じます。他のものは一切信じないとしても」など、三島のいくつかの発言は知っていたが、映像は初めて見た。

全共闘メンバーの話を聞く三島の態度が素晴らしい。途中で発言を遮ったり批判にムキになったりせず、相手の言おうとしていることを丁寧に汲み取ってそれに応じている。特に芥正彦とのやり取りは見応え十分であった。

討論の内容や時代背景については、時おり平野啓一郎、内田樹、小熊英二らによる解説が挿まれていて、理解を助けてくれる。

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2020年01月06日

映画「男はつらいよ お帰り寅さん」

監督・原作:山田洋次
出演:渥美清、倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、浅丘ルリ子ほか

「男はつらいよ」シリーズ誕生50周年記念に制作された第50作。
満男と泉の再会を軸に、過去の映像も交えながらメンバーのその後を描き出している。

22年ぶりの新作ということで、当然みんなそれだけ齢を取った。自分にも同じように流れた歳月を思って、久しぶりに泣いてしまった。

MOVIX京都、116分。

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2019年12月13日

映画 「台湾、街かどの人形劇」

監督:楊力州、監修:候孝賢、出演:陳錫煌ほか。
2018年、台湾。

台湾の伝統的な人形劇「布袋戯」の名人、陳錫煌を十年にわたって取材したドキュメンタリー。伝統芸能に対する強い思いや海外での公演風景、弟子たちの教育、そして同じく人間国宝であった父(李天禄)との葛藤などが描かれる。

人形を持たずに手の動きだけを映すシーンがあるのだが、繊細で滑らかな動きから人の姿が浮かび上がってくる。まるで生き物のような指の動きに魅了された。

台湾にまた行ってみたいなあ。

第七藝術劇場、99分。

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2019年10月15日

日本一行詩大賞授賞式

18時よりアルカディア市ヶ谷で行われた「第12回日本一行詩大賞・新人賞授賞式」に行く。


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受賞作は下記の3点。

・大賞  大森静佳歌集『カミーユ』
・大賞  淵脇 護句集『河鹿』
・新人賞 矢澤重徳歌集『会津、わが一兵卒たりし日よ』


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おめでとうございます!


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2019年09月21日

映画 「天気の子」

監督・脚本・原作:新海誠

公開されたらすぐに観に行こうと思っていたのに2か月も経ってしまった。気持ちに余裕がないとなかなか映画に行こうという気分にならない。

この作品に限らず、アニメに登場する人物はどうしてアニメ顔をしているのだろう。風景は実写かと見紛うほどなのに。

Tジョイ京都、114分。
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2019年04月09日

映画 「ソローキンの見た桜」


監督:井上雅貴
出演:阿部純子、ロデオン・ガリュチェンコ、六平直政、イッセー尾形ほか

日露戦争時に松山にあったロシア兵捕虜収容所を舞台に、日本人看護師とロシア軍少尉との恋を描いた作品。ラブストーリーとしては定番の内容だが、当時の時代状況や暮らしぶりが描かれているところが面白い。雑誌「明星」や晶子の「君死にたまふことなかれ」も出てきた。

111分、MOVIX京都。

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2019年03月27日

映画 「この道」


監督:佐々部清
出演:大森南朋、AKIRA、貫地谷しほり、松本若菜、柳沢慎吾、松重豊、
   羽田美智子ほか

1918年の「赤い鳥」創刊を起点として、昨年で「童謡誕生100年」になることを記念して撮られた作品。詩人北原白秋の生涯を音楽家山田耕筰との交流を中心に描き出している。

ツッコミどころの多い内容なのだが、与謝野鉄幹、晶子、石川啄木、萩原朔太郎、室生犀星、高村光太郎、大手拓次らが登場するので、文学好きの人には面白いかもしれない。

京都シネマ、105分。

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2019年02月13日

映画 「台北暮色」


監督・脚本:ホァン・シー
製作総指揮:ホウ・シャオシェン
出演:リマ・ジタン、クー・ユールン、ホァン・ユエン

原題は「強尼・凱克」で英語の題は「MISSING JOHNNY」。どちらも邦題と違うのが面白い。2017年に東京フィルメックスで上映された時は「ジョニーは行方不明」という題だったらしい。原題の「強尼」はジョニー、「凱克」はインコ。

台北に暮らす男女3人の人生が交差し、次第にそれぞれの抱える過去が浮かび上がってくる。はっきりとしたストーリーがあるわけではなく、台北の街の雰囲気や空気感、地下鉄や高速道路の映像を味わう作品だと思う。

台湾にまた行ってみたくなった。

京都シネマ、107分。

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2019年01月09日

映画 「こんな夜更けにバナナかよ」


監督:前田哲、原作:渡辺一史、脚本:橋本裕志
出演:大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子ほか

筋ジストロフィーを患いながらも自立生活を送る主人公(鹿野靖明)と、彼を支えるボランティアたちの交流を描いた作品。

原作は渡辺一史のノンフィクション。どのような映画になるのか興味を持って見たのだが、高畑と三浦の恋と成長の物語を絡めて期待以上の仕上がりであった。エンディングに実際の鹿野の映像が少し映るのだが、それを見ると映画における大泉の姿や服装はかなり本物に似せているようだ。

映画化に合わせてノベライズ本『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(221ページ)が文春文庫から出ているが、ぜひ原作の方も読んで欲しい。原作は558ページという分量と注の多さでちょっと手に取りにくいけれど、圧倒的な傑作です。
http://matsutanka.seesaa.net/article/440253335.html

Tジョイ京都、120分。

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2018年12月11日

映画 「おとなの恋は、まわり道」

監督:ビクター・レビン
出演:ウィノナ・ライダー、キアヌ・リーブスほか

学生の頃にファンになってから、ウィノナ・ライダーの映画はできるだけ見るようにしている。

原題は「Destination Wedding」。ほとんどのシーンが主演2人の会話だけで成り立っており、ストーリーは邦題の緩い感じの通りで特にどうということはない。でも、懐かしい2人を画面でたっぷりと見られたので良しとしよう。

TOHOシネマズ二条、87分。

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2018年11月06日

映画 「ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。」

監督:藤原知之、脚本:菊池誠
キャスト:矢野聖人、武田梨奈、岡本玲、鶴見辰吾ほか

和歌山県太地町の「くじらの博物館」を舞台に、若いトレーナーや学芸員たちが博物館を盛り上げようと奮闘する姿を描いた青春映画。

太地町には以前から一度行ってみたいと思いつつ、まだ実現していない。来年あたりぜひ訪れてみたい。

MOVIXあまがさき、117分。

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2018年10月29日

映画「コーヒーが冷めないうちに」


監督:塚原あゆ子 原作:川口俊和
出演:有村架純、伊藤健太郎、波瑠、薬師丸ひろ子、吉田羊、松重豊、石田ゆり子

昼過ぎに京都を発つ母を連れて、午前中に映画を見に行った。
たまたま時間帯が良くて選んだ一本だったのだが、思いがけず泣いてしまった。「なかなかいい映画だったね」と母も言ってくれた。

Tジョイ京都、116分。

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2018年07月30日

映画 「レディ・バード」


監督:グレタ・ガーウィグ
出演:シアーシャ・ローナン、ローリー・メトカーフ、ビーニー・フェルドスタインほか

アメリカの普通の町に暮らす17歳の高校生が、家族や友人、恋人との関わりを通じて成長していく姿を描いた作品。人種や宗教、格差などの文化的・社会的背景や、2001年の米同時多発テロからイラク戦争にかけての時代背景なども垣間見えて興味深かった。

登場人物の名前を見ても、「クリスティン」はキリストから来ているし、「ミゲル」とあればヒスパニックであることがわかる。そういったアメリカ人にとっては常識である部分がもっとわかると、さらに楽しめるのかもしれない。

2017年、アメリカ、94分、出町座にて。

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2018年07月13日

映画 「ワンダーランド北朝鮮」


監督:チョ・ソンヒョン
原題:Meine Bruder und Schwestern im Norden

韓国出身の監督がドイツ国籍を取得して製作した北朝鮮のドキュメンタリー。

白頭山、ウォーターパーク、製糸工場、国際サッカー学校、集団農場、幼稚園、縫製工場、愛国烈士陵など、様々な場所で取材やインタビューが行われている。

撮影は北朝鮮当局の制約下にあり、インタビューの受け答えもまるで俳優の演技のように感じる部分もある。それでも、北朝鮮に暮らす人々や国の様子がところどころに窺えて、とても良かった。

原題(ドイツ語で「北の同胞(兄弟姉妹)たち」)に比べて邦題は軽い感じだが、そうしないとなかなか見てもらえないのだろう。内容は至って真面目であり、朝鮮半島の分断に歴史的な責任を負う日本人として深く考えさせられる作品であった。

2016年、ドイツ・北朝鮮、109分。出町座にて。

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2018年05月03日

映画 「鉱 ARAGANE」


監督・撮影・編集:小田香
監修:タル・ベーラ

ボスニア・ヘルツェゴビナにあるブレザ炭鉱を描いたドキュメンタリー。
地下300メートルの坑道で、わずかなヘッドランプの明りだけを頼りに人々は働く。

圧倒的な暗闇と機械の立てる轟音。
地上とは全く異なる世界の持つ迫力と美しさが印象的だった。

出町座、68分。

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2018年04月26日

映画 「港町」


監督・製作・撮影・編集:想田和弘、製作:柏木規与子。

想田監督の「観察映画」第7弾。
瀬戸内海に面した昔ながらの小さな港町とそこに暮らす人々の姿を撮った作品。

今も一人で漁に出る八十歳代の漁師、噂話好きで世話好きなおばあさん、魚市場で働く人々、五十年以上働いてきた魚屋の女性、黙々と魚を捌くその息子、魚を買いに来る人々、猫に魚をあげる移住者の夫婦、何基もある先祖の墓の掃除をする女性、海岸や路地に出没する猫・・・。

BGMもナレーションもないモノクロの映像が、ひたすら人々の日常を映していく。そして何気ない会話や仕種の中に、一瞬その人の人生が垣間見えたりする。人々の暮らしや過ぎ行く時間の持つ美しさが印象的であった。

第七藝術劇場、122分。


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2018年03月18日

映画 「北の桜守」


監督:滝田洋二郎
舞台演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:吉永小百合、堺雅人、篠原涼子、岸部一徳ほか

旅行の最終日は雨まじりの天気だったので、母と映画を見た。
樺太の恵須取(えすとる)から北海道に引き揚げた家族の物語である。

母と息子の関わりなどが深く身につまされて、涙を堪えるが大変であった。
母と映画を見たのは、35年ぶりくらいかもしれない。

MOVIX清水、126分。

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2017年12月06日

映画「探偵はBARにいる3」


監督:吉田照幸、原作:東直己、脚本:古沢良太。
出演:大泉洋、松田龍平、北川景子、リリー・フランキー、前田敦子ほか。

札幌の歓楽街ススキノを舞台にしたシリーズの3作目。
探偵と相棒の軽妙なやり取りや追手との乱闘シーン、北海道の雪景色など、前2作に続いて楽しめる内容であった。

2011年、2013年、2017年と続いたこのシリーズ。
4作目も作られるのだろうか。期待したい。

Tジョイ京都、122分。

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2017年04月14日

映画 「夜は短し歩けよ乙女」

監督:湯浅政明
原作:森見登美彦
脚本:上田誠
キャラクター原案:中村佑介

森見登美彦のベストセラー小説をアニメ化した作品。
テンポの良い脚本とアニメならではのメリハリの利いた表現が良かった。京都が舞台なので、知っている場所が数多く出てくるのも楽しい。

93分、Tジョイ京都。
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2017年03月01日

映画 「島々清しゃ」

監督:新藤風
出演:伊東蒼、安藤サクラ、金城実、山田真歩、渋川清彦ほか

沖縄の慶良間諸島を舞台に、耳の良過ぎる少女と東京から来たバイオリニスト、そして島の人々の交流を描いた作品。タイトル「しまじまかいしゃ」は映画の中でもたびたび出てくる沖縄民謡の曲名である。

学校や子供たちの場面が多いのだが、子役の演技というのはなかなか難しいなあと思う。みんな真面目に取り組んでいるのだが、いかにも演技してますという感じに見えてしまう。

京都シネマ、100分。

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2017年02月07日

映画 「沈黙―サイレンス―」

監督:マーティン・スコセッシ
出演:アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバー、リーアム・ニーソン、浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形、塚本晋也ほか
原作:遠藤周作

拷問や処刑の生々しさに、まずは目を奪われる。

人間の強さとは何か、弱さとは何か、何が正しいことなのか、自分だったらどうするか。162分という長さを感じさせずに引き込まれる内容であった。映画が終った後も、繰り返し問い掛けられる感じがする。

映画の中で宣教師が日本語を覚えようとしないという話が出てくるが、この映画もまた多くのやり取りは英語で行われている。考えてみればこれは非常に根深い問題かもしれない。

MOVIX京都、162分。

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2017年01月31日

映画 「エゴン・シーレ 死と乙女」

監督:ディーター・ベルナー
キャスト:ノア・サーベトラ、マレシ・リーグナー、ファレリエ・ペヒナー
オーストリア・ルクセンブルク合作。

28歳の若さで亡くなったオーストリアの画家エゴン・シーレの半生を描いた作品。モデルにもなった妹ゲルティとの関係は、正岡子規にとっての律や宮沢賢治にとってのトシ子を思わせる。

19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーンの繁栄ぶりや、第一次世界大戦の影などの歴史も感じられて良い映画であった。

「エゴン、エゴン」と叫ぶヴァリの声が耳に残る。

京都シネマ、109分。

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2016年12月11日

映画 「この世界の片隅に」

監督:片渕須直
原作:こうの史代

原作が素晴らしいので映画化はどうかなと少し心配だったのだが、映画も素晴らしい出来栄えであった。
http://matsutanka.seesaa.net/article/387138583.html

「のん」が務める主人公の声も良い。声優としての才能もあるようだ。

イオンシネマ京都桂川、126分。

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2016年12月07日

映画 「聖の青春」

監督:森義隆
原作:大崎善生
脚本:向井康介
出演:松山ケンイチ、東出昌大、染谷将太、竹下景子、リリー・フランキーほか

1998年に亡くなった棋士 村山聖(さとし)をモデルにした物語。羽生善治(1970年生まれ)や村山らの「羽生世代」は自分と同世代ということもあって、非常に親近感がある。

20キロ増量して撮影に臨んだという松山ケンイチの熱演も良かったし、師匠の森信雄役のリリー・フランキーも良い味を出していた。

MOVIX京都、124分。

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2016年10月13日

映画 「オーバー・フェンス」

原作:佐藤泰志
監督:山下敦弘
出演:オダギリジョー、蒼井優、松田翔太、満島真之介ほか

「函館が舞台になっている映画です」と、ある人に勧められて観た。
函館は20年前に住んでいた街なので、とても懐かしい。

まったくノーチェックの映画だったのだが、とても良かった。
監督も俳優も好みの人ばかりで、なぜチェックしてなかったのか不思議なくらい。

いろいろと身につまされる内容であった。
函館にもまた行ってみたいと思う。

京都シネマ、112分。

posted by 松村正直 at 16:59| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月10日

映画 「君の名は。」

監督・原作・脚本:新海誠

かなり良かった。

菊田一夫脚本の「君の名は」や大林宣彦監督の「転校生」、さらに東日本大震災などを重ね合わせながら見た。

映画館を出てからもしばらくは、頭が興奮してうまく現実の世界に戻れない。それくらい良かった。

MOVIX京都、107分。

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2016年06月27日

映画 「団地」

監督:阪本順治
出演:藤山直美、岸部一徳、大楠道代、石橋蓮司、斎藤工ほか

近年、ちょっとした団地ブームである。

団地を舞台にした小説やマンガ、団地の写真集などが出版されたり、団地を改装して若い人が住むようになったりと、団地がにわかに注目を集めている。

この映画はタイトルもスバリ「団地」。ゴミ捨て、うわさ話、自治会、裏の林、パート先の店など、どこにでもあるような団地暮らしの風景に懐かしさを覚える。

コメディーのようなシリアスなような、日常のような非日常のような、少し不思議な世界。客席からはたびたび笑いが起きていた。

103分、京都シネマ。

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2016年05月16日

映画 「牡蠣工場」

監督・制作・撮影:想田和弘
想田監督の「観察映画」第6弾。
http://www.kaki-kouba.com/

舞台は「日本のエーゲ海」の愛称で知られる岡山県牛窓。そこにある牡蠣工場(こうば)では、瀬戸内海で養殖した牡蠣の身を一つ一つ手作業で剥いて出荷している。

黙々と牡蠣を剥き続ける打ち子たち、東日本大震災の影響で南三陸町から移り住んだ家族、父親の工場を継ぐつもりはない息子、働き手不足のために受け入れている中国人労働者など、工場をめぐる様々な人々が登場する。

中国人の受け入れをめぐって、2013年に広島の牡蠣工場で起きた殺傷事件の話も出てくる。中国人実習生が工場経営者や従業員など8名を殺傷した事件である。

地方都市の過疎化や少子高齢化、第一次産業の衰退といった現状を静かに浮き彫りにする作品であった。

京都シネマ、145分。

posted by 松村正直 at 20:21| Comment(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月13日

映画 「パンドラの匣」「ローリング」

立誠シネマで、同じ監督の作品の2本立てを観る。
2本立ての映画を観るのは、随分と久しぶりだ。

「パンドラの匣」
原作:太宰治
監督・脚本:冨永昌敬
出演: 染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介、ふかわりょう他
2009年、94分。

「ローリング」
監督・脚本:冨永昌敬
出演:三浦貴大、柳英里紗、川瀬陽太
2015年、93分。

1945年から46年にかけての結核療養所(健康道場)を舞台にした前者と、現代の水戸を舞台にした後者。内容も全く違うのだが、どちらもキャストの魅力が十分に出ている作品であった。

たった一つだけ共通点はあるとすれば、それは「役に立たない余計者」という意識だろう。これは、両方を続けて観たから気づいたことである。

posted by 松村正直 at 19:56| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月29日

映画 「無伴奏」

監督:矢崎仁司 原作:小池真理子
出演:成海璃子、池松壮亮、斎藤工、遠藤新菜ほか

小池真理子の半自伝的小説の映画化。1969年から71年までの仙台を舞台に、学園闘争の時代に生きる高校3年生の主人公の恋愛や成長を描いている。タイトルの「無伴奏」は登場人物たちがよく訪れる名曲喫茶の名前。

「神童」「武士道シックスティーン」「書道ガールズ!!」「少女たちの羅針盤」など、成海璃子主演の映画はけっこうよく見ている。好きな女優の一人。

京都シネマ、132分。

posted by 松村正直 at 07:04| Comment(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月05日

映画 「みちていく」

監督・脚本:竹内里紗
出演:飛田桃子、山田由梨、鶴田理紗、西平せれな、崎田莉永

立教大学現代心理学部映像身体学科の卒業制作として撮られた作品。
女子高の陸上部を舞台に、思春期の少女たちの友情や揺れる思いを、月の満ち欠けと重ね合わせて描き出している。

主人公2人の表情や演技が良かった。平日にもかかわらず、お客さんも意外なほどに入っていた。

立誠シネマ、89分。

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2015年12月08日

映画 「FOUJITA―フジタ―」

監督・脚本:小栗康平
出演:オダギリジョー、中谷美紀、アナ・ジラルド、アンジェル・ユモーほか

前半はパリのモンパルナスに住み「乳白色の肌」の裸婦像で人気を博した若き日を、後半は戦時下の日本での疎開生活や戦争画を手掛ける姿を描いている。

全体に暗い画面の長回しが多く、淡々とした話が続く。フランスから日本に帰国するところや、戦後再びフランスへ渡るところは省かれており、藤田の生涯をある程度知らないとわかりにくいかもしれない。

映像は美しく良い映画だと思うのだが、途中でかなり眠たくなってしまった。

日本・フランス合作、MOVIX京都、126分。

posted by 松村正直 at 17:27| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月22日

映画 「波伝谷に生きる人びと」

監督・撮影・編集:我妻和樹

宮城県南三陸町「波伝谷(はでんや)」は、戸数80戸、人口260人あまりの集落である。かつては養蚕や炭焼き、現在は農業と牡蠣、ホヤ、ワカメなどの養殖で生活する人々の姿を映したドキュメンタリー。

「契約講」という古くからの集団を中心として、地域の祭りや行事、「結」などで強く結び付いていた集落は、高齢化や都市化によって次第に変わりつつある。高齢で契約講を辞める人や、都会へ出て行く若者が増えていく中で、どのようにコミュニティを維持していくのか。これは今、全国各地で大きな問題となっていることでもある。

2008年から2011年にわたって取材したこの映画は、図らずも東日本大震災前の東北の漁村の生活を映した貴重な記録ともなった。

立誠シネマ、135分。

posted by 松村正直 at 07:46| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月13日

映画 「日本のいちばん長い日」

監督・脚本:原田眞人
原作:半藤一利
出演:役所広司、本木雅弘、松坂桃李、堤真一、山崎努ほか

1945年4月の鈴木貫太郎内閣の成立から始まって8月15日の玉音放送いたるまでの歴史を、昭和天皇、阿南惟幾(陸軍大臣)、鈴木貫太郎(首相)、迫水久常(内閣書記官長)、畑中健二(陸軍少佐)といった人物を中心に描いたドラマ。

かなり本格的な内容で、最後まで飽きることがなかった。

陸軍省軍務局の竹下正彦(中佐)が阿南のことを「にいさん(義兄)」と呼んでいるので調べてみると、竹下は父も兄も弟も軍人で、軍人の義兄も3人いたようだ。これは竹下家だけの話ではなく、当時の軍人家庭の多くがそうであった。軍人同士は縁戚関係でも強く結ばれていたのである。

MOVIX 京都、136分。

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2015年08月29日

映画 「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」

監督:ヴィム・ヴェンダース、ジュリアーノ・リベイロ・サルガド
出演:セバスチャン・サルガド
2014年/フランス・ブラジル・イタリア

ブラジル出身の写真家セバスチャン・サルガドの仕事と生涯を追ったドキュメンタリー。監督はサルガドの写真に魅せられたヴェンダースと、父の仕事を理解したいと願うサルガドの息子である。

サルガドは、世界各地を旅して、過酷な労働や貧困、内戦、先住民族の生活、さらには神秘的な自然の姿を撮影し、『Sahel』『Other Americas』『Genesis』といった写真集を刊行している。映画の中には、それらの写真も数多く出てくるのだが、思わず引き込まれるような迫力を持つ作品がたくさんあった。

京都シネマ、110分。

posted by 松村正直 at 08:13| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月27日

映画 「人生スイッチ」

監督・脚本:ダミアン・ジフロン
製作:ペドロ・アルモドバル、アグスティン・アルモドバル
出演:ダリオ・グランディネッティ、フリエタ・ジルベルベルグ、レオナルド・スバラーリャ、リカルド・ダリン、オスカル・マルティネス、エリカ・リバスほか

アルゼンチンとスペインの合作映画。

「おかえし」「おもてなし」「エンスト」「ヒーローになるために」「愚息」「HAPPY WEDDING」の6編のオムニバス。

何かをきっかけに感情のスイッチが入ってしまった人々の暴走ぶりを、面白おかしく、そして時に残酷に描き出している。とにかくノリが良くて、最後まで飽きさせない。

どれも脚本がよく出来ていると思う。

京都シネマ、122分。

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2015年06月28日

映画 「海街diary」

原作:吉田秋生
監督・脚本:是枝裕和
出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、他

人気コミックの実写映画化。

内容はほぼ原作通り。舞台となる町の風景や古い家の様子など、細かな点に至るまでよく描かれているのだが、原作があるだけに少し不自由な印象も受ける。

「誰も知らない」「そして父になる」と同じく、家族のあり方、家族とは何かという問題をじんわりと考えさせられた。

Tジョイ京都、126分。

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2015年06月10日

映画 「百日紅〜Miss HOKUSAI〜」

原作:杉浦日向子
監督:原恵一
声の出演:杏、松重豊、濱田岳、高良健吾、ほか

葛飾北斎の娘・お栄(葛飾応為)を主人公に、江戸の町やそこに生きる人々の姿を描いたアニメ。原作は読んでいないのだが、一つ一つ繰り広げられるエピソードが面白かった。

映画のお栄の顎のラインは、声を担当している杏によく似ている。
別に顔を似せる必要はないのだが、声は骨格に由来しているから、顔が似ていた方が声にもリアリティが生じるのかもしれないと思ったりする。

TOHO二条、90分。

posted by 松村正直 at 06:22| Comment(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする