2020年12月18日

「松村正直ひとり文フリ」御礼

「松村正直ひとり文フリ」無事に終了しました。
ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。


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初めての方や久しぶりの方と短歌の話ができて、楽しく充実した時間となりました。厚く御礼申し上げます。

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2020年12月16日

「塔」編集長退任

「塔」12月号の編集後記に書きました通り、今年いっぱいで編集長を退任することになりました。16年間にわたって会員の皆さんにはたいへんお世話になりました。ありがとうございます。

編集長就任の発表があった松島の全国大会の話が、「塔」2005年11月号に載っています。

宴もたけなわ新編集長の松村正直さんから挨拶と謝意が述べられた。現在三十四才であるが三十代は「塔」に全てを捧げるとの決意や、会員も増え勢いのある塔の誌面や企画を更に充実させていくので、塔誌はすみずみまで読んでほしいと熱く語られた。

何とも懐かしいですね。30代を「塔」に捧げると言っていたのが、いつの間にか40代を過ぎ、気が付けばもう50歳です。これを良い区切りとして、若い世代にバトンタッチしたいと思います。

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2020年12月15日

12月17日【松村正直ひとり文フリ】

私の歌集・歌書を割引価格にて販売するほか、資料の展示や配布などを行います。お時間のある方は、ぜひご来場ください。
短歌について何か聞いてみたい、話がしたいという方も大歓迎です。

日時:12月17日(木)10:30〜20:30
場所:SAKURA SPACE 五反田
   (五反田駅徒歩5分、東建東五反田マンション102号室)
    https://www.spacee.jp/listings/13636

●歌集・歌書の販売
(『やさしい鮫』『風のおとうと』『紫のひと』『短歌は記憶する』
 『戦争の歌』、同人誌「パンの耳」ほか)

●資料の展示
(短歌を始めた1996年前後の日記、投稿歌の掲載紙のコピーなど)

●資料の配布
(エッセイ「岡山時代のこと」、インタビュー記事など)

*歌集・歌書のお取り置きはできません。

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2020年12月10日

山梨へ

今日・明日と山梨の母の家へ。
病院受診の付き添いなど。
天気は良さそうで何より。

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2020年12月08日

近藤芳美の12月8日の歌

十二月八日今宵妻に書く吾が葉書遺書めき行きて二枚にわたる
                『吾ら兵なりし日に』
一生のことはるかとなる日十二月八日の今日の上海の曇り
                『アカンサス月光』
十二月八日今日とし思う一生(ひとよ)埠頭の氷雨に戦場を
追う兵として          『樹々のしぐれ』
ガーデンブリッジと呼び馴れて過ぐる兵なりし十二月八日
戒厳の下            『祈念に』
十二月八日誰さえいわず死地に急ぐ兵としありし冬の上海
                『磔刑』
空の曇り降りみ降らずみ遠くめぐる十二月八日世に残り生く
                『希求』
五十年過ぐるとをいえ今の怖れ十二月八日生きし兵として
                『希求』
よみがえる忘れいしころの怖れとし十二月八日今日とも思え
                『岐路』

近藤は1941年12月8日を上海の陸軍病院で迎えた。

十二月八日米英両国に宣戦。病兵らは病棟ごとに集つてラヂオを聞いた。同日午後、軽症患者に一斉に緊急退院命令が出る。武器を持つて戦ひ得るものは武器を把れといふ軍医の訓示があり、わたしたちは受領した軍衣を久々に白衣に替へて、病院の門を出るため軍用トラックに乗つた。(『吾ら兵なりし日に』)

開戦の慌ただしさと緊迫感に包まれている。軽症だった近藤も軍服に着替えて上海市内に向かう。4首目の「ガーデンブリッジ」(外白渡橋)は1907年竣工の橋。開戦後すぐに上海の共同租界は日本軍が占領した。

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2020年12月03日

松村正直ひとり文フリ

私の歌集・歌書を割引価格にて販売するほか、資料の展示や配布などを行います。お時間のある方は、ぜひご来場ください。
短歌について何か聞いてみたい、話がしたいという方も大歓迎です。

日時:12月17日(木)10:30〜20:30
場所:SAKURA SPACE 五反田
   (五反田駅徒歩5分、東建東五反田マンション102号室)
    https://www.spacee.jp/listings/13636

●歌集・歌書の販売
(『やさしい鮫』『風のおとうと』『紫のひと』『短歌は記憶する』
 『戦争の歌』、同人誌「パンの耳」ほか)

●資料の展示
(短歌を始めた1996年前後の日記、投稿歌の掲載紙のコピーなど)

●資料の配布
(エッセイ「岡山時代のこと」、インタビュー記事など)

*歌集・歌書のお取り置きはできません。

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2020年11月30日

体調

しばらく体調を崩していたが、ほぼ回復。
今年も残り1か月か。

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2020年11月03日

近藤芳美と差別語

「現代短歌」2020年5月号の座談会「短歌と差別表現」(加藤英彦、染野太朗、松村由利子)のなかで、差別語を用いた作品が削除された例が取り上げられている。

『寺山修司青春歌集』(角川文庫、初版1972年)は2005年の改版で

作文に「父を還せ」と綴りたる鮮人の子は馬鈴薯が好き
屠夫らうたふ声の白息棒となり荒野の果てにつき刺さり見ゆ

などを削除しているらしい。
また、岸上大作『意志表示』(角川文庫、初版1972年)も1991年の改版で

北鮮へ還せと清潔なシュプレヒコールくりかえされる時も日本語
豚飼いて貧しく暮す鮮人村いちじくの葉の緑の濃さよ

といった歌が削除されているとのこと。
いずれも、「鮮人」「屠夫」「北鮮」といった言葉が差別語に該当するという判断なのだろう。

『近藤芳美集 第一巻』(岩波書店、2000年)においても、これと似たケースが見られる。一首丸ごとの削除ではないが、改変が行われているのだ。『定本近藤芳美歌集』(短歌新聞社、1978年)と比較してみよう。(Aが前者、Bが後者)

A自らはなれ土掘る朝鮮人人夫と苦力の人種意識もあはれ
B自らはなれ土掘る鮮人人夫と苦力の人種意識もあはれ
A移動刑事おそれて共に帰郷せる朝鮮人の友を思ふこの頃
B移動刑事おそれて共に帰郷せる鮮人の友を思ふこの頃
A朝鮮人に媚びて物喰ふ少女あり時報は街のいづくかに打つ
B鮮人に媚びて物喰ふ少女あり時報は街のいづくかに打つ
A北朝鮮に国興り行く選挙には吾らが残せし日本語を用ふ
B北鮮に国興り行く選挙には吾らが残せし日本語を用ふ

今日では差別語とされる「鮮人」が「朝鮮人」に、「北鮮」が「北朝鮮」に変っていることがわかる。

巻末の「書誌」を見ると、

なお、歌中・文中に今日から見て差別的な表現がある場合は、著者自らが改めた。

とある。改変は近藤自身が行ったもののようだ。その是非はともかく、こういう場合には改変箇所の一覧を載せて欲しいと思う。

posted by 松村正直 at 07:38| Comment(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月02日

「若き日の土屋文明」展

現在、群馬県立土屋文明記念館で「若き日の土屋文明」展が開催されています。期間は12月20日(日)まで。
http://bungaku.pref.gunma.jp/

この企画展の招待券が手元にたくさんありますので、欲しい方はご連絡ください。無料で差し上げます。何枚でも結構です。
masanao-m☆m7.dion.ne.jp (☆を@に変えて下さい)

posted by 松村正直 at 19:52| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月01日

ハロウィン

今年のハロウィンはずいぶんと静かだった。

もちろん新型コロナの影響なのだけど、実は2016年をピークにハロウィンの推定市場規模は3年連続で減少中だったらしい。
http://www.kinenbilabo.jp/?p=779

既に落ち目だったのか、ハロウィン。

posted by 松村正直 at 23:38| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月15日

手旗信号

果てしなき彼方(かなた)に向ひて手旗打つ万葉集をうち
止まぬかも           近藤芳美『早春歌』

応召して戦地に行った作者が、手旗信号の練習をしている場面。イロハニホヘトではなく万葉集の歌を一字一字、両手に持った赤旗と白旗で表していく。

先日カルチャーセンターでこの歌を取り上げたところ、お二人の生徒さんが手旗信号を知っていて、実際にやってみせてくれた。子どもの頃に習ったり、戦争ごっこの際に使ったりしていたのだそうだ。

基本的な姿勢がいくつかあって、その組み合わせでカタカナの文字の形を作っていくとのこと。手旗信号を身体で覚えている人は、この歌を読んだ時にまず身体が動くみたいだ。

posted by 松村正直 at 22:18| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月10日

近藤芳美と下部温泉

近藤芳美の第19歌集『甲斐路・百首』は、上野久雄が主宰する「みぎわ」の創刊十周年記念号のために、1992年秋と1993年春の2回にわたって山梨県内の14か所をめぐって詠まれたものである。

その中に、下部温泉を詠んだ歌が7首ある。

谷の磧の軍療養所のあとながらホテルの灯る赤松のまに
磧あり赤松高き影のあり今宵石走る水を聞く泊り

下部温泉に軍の療養所があったという話は知らなかったので調べてみたところ、下部温泉駅前にある下部ホテルのことであった。1929(昭和4)年に開業後、1939(昭和14)年に陸軍病院の療養所となり、戦後にホテルを再開したとのこと。


 P1070100.JPG

母の家の最寄り駅が下部温泉駅なので、このホテルはよく知っている。入口に高浜虚子の句碑があり、フロントに新渡戸稲造の英語の書があり、館内には石原裕次郎の写真ギャラリーがあるなど、見どころが盛りだくさん。

格安レンタカー「ニコニコレンタカー」の代理店もやっているので、最近はいつもここでレンタカーを借りて、母の家まで行っている。

posted by 松村正直 at 08:25| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月03日

近藤芳美と高安国世記念詩歌講演会

1990年から94年まで五回にわたって京都で「高安国世記念詩歌講演会」が行われた。第1回のプログラムは、近藤芳美「高安国世と現代短歌」と中西進「現代短歌と万葉集」。

この第1回の講演会の記録などは見当たらないが、永田和宏さんがかつて話の中で触れたことがある。

近藤芳美さんを第一回の高安国世記念詩歌講演会にお呼びしたんですが、その時おっしゃった言葉よく覚えています。これから君たちが高安国世を語り継いでいかないとだめなんだというふうに近藤さんおっしゃいました。
  講演「高安国世の世界」(2009年現代歌人集会秋季大会)

この時のことも、近藤芳美は歌に残している。

夏盛る街を追憶のために来つ高安国世君に知ること
蟬の声しみらに昼の街にあり高安国世生死を隔つ
生き方といえることばの直接にその日歌あり若くして遭う
「詩」は「思想」日本の戦後に相求めうたう歌ありきなべてときのま
苦しめば東京に出るを待ちて迎う炎のごとかりき吾ら分けしとき
一度の青春一度なる友情と壇にいえば和子夫人の涙拭きます
                  『風のとよみ』

戦後の一時期の近藤と高安の交流の深さが窺われる内容だ。
「塔」1990年9月号の編集後記に永田和宏は、

□七月二十九日、高安国世記念シンポジウムが無事終った。百五十名程度の参加を見込んでいたのだが、その予想を見事に突破して、参加者数は約二百五十名。(…)会場は満席で、冷房の効きもいまひとつといった熱気であった。

と書いている。講演会は予想以上の盛況だったようだ。

posted by 松村正直 at 00:29| Comment(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月02日

近藤芳美と「としまえん」

近藤芳美は1953(昭和28)年に練馬区向山に家を建てる。1927年に開園して今年8月に営業を終了した「としまえん」(豊島園)の近くである。

遊園をとざす夜ごとのオルゴール降り行く雨に長くきこゆる
                『冬の銀河』(1954年)

遊園地の閉園の音楽が毎日家まで聞こえてくるのだろう。

ジェットコースターつねに声湧く夜空冷え年々に来る森の路あり
観覧車森になおめぐるひかりいくつ夏ごとに来て妻と路つたう
回転木馬めぐる初むれば妻とあり木むらのひかり園閉じむとして
踊り終えし一団はフィリピンの男おみな季過ぐる遊園に人の乏しく
                『磔刑』(1988年)

遊園地の中を散策している場面である。毎年夏に訪れていたようだ。

さらに、こんな歌もある。

喇叭吹くは回転木馬の天使たち年々に来て吾が小馬車あり
回転木馬めぐる初むれば吾らあり老いの遊びを人あやしまず
回転木馬の共に幼きものの中妻とよろこびというも淡きに
                『風のとよみ』(1992年)

1990年の作品なので、当時近藤は77歳。妻と一緒にメリーゴーラウンドに乗っている。馬に跨るのではなく馬車タイプに二人で座ってるんだな。いや、これはすごい歌だ。

「としまえん」の回転木馬と言えば、「カルーセルエルドラド」。1907年にドイツで製作された世界最古級の回転木馬である。
https://trip-s.world/carousel-eldorado

これに近藤夫妻が乗っていたとは!


posted by 松村正直 at 06:20| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月28日

近藤芳美と稲妻

近藤芳美の歌集を読んでいると、稲妻の歌がたくさん見つかる。

白じらと乱るるかもめ又遠く立ちて対へり冬の稲妻
                『静かなる意志』
野の低きはてにときなくはためきてはがねの色の一つ稲妻
                『歴史』
カナリヤの雛はとまり木に身をよせて今宵しきりに光る稲妻
                『冬の銀河』
降ることもあらぬ夜毎を野をおおう靄に光りて青き稲妻
                『喚声』
試掘櫓立ちて町ありホルストの地平に蒼き間なき稲妻
                『異邦者』
羽化とげし幼き揚羽窓にいて雨降らぬ夜を間なき稲妻
                『黒豹』
この関りに生き行くかぎり秘めむことば眼覚めてありき梅雨の
稲妻              『遠く夏めぐりて』

キリがないので、これくらいにしておこう。
結句の最後が「稲妻」で終っている歌に限っても、こんなにある。

自伝&自歌自註の『歌い来し方』にも、稲妻に関する記述がある。

 遠い稲妻が、しきりに雲を染めて地平にはためいていた。暗い銅の色である。梅雨が明けると草丘の家のめぐりに、夏野を思わせる夜ごとの靄が立ち沈んだ。

  あかがねの色に照り合ふ稲妻に茫々と野の夜靄立ちつつ

 その稲妻が落雷となるときがあるのか。鋭いひかりが雲を走るが、音は聞えない。

  むかひ立ち吾が息苦し音もなく野の遥かにし落つる稲妻


近藤が稲妻の光のなかに見ていたものは、はたして何だったのか。
歌を読みながら、そんなことを考えている。

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2020年09月27日

近藤芳美とコンクリート

近藤芳美の歌集を読むと、コンクリートを詠んだ歌も出てくる。

一日コンクリート片などいぢりし手の透きとほり又静脈は浮く
今日も又コンクリートに荒れし指水に洗へば寂しさは沁む
                 『静かなる意志』
コンクリート打ちし護岸にむしろ敷き雨は降り覆う海と枯原
                 『喚声』

近藤は昭和36年に東京工業大学から博士号を授与されているが、博士論文のタイトルは「コンクリートの早期亀裂とその防止対策の研究」であった。

なるほど。どうりでコンクリートの歌があるわけだ。

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2020年09月26日

近藤芳美と地下工事

近藤芳美の歌集を読んでいると、地下の工事を詠んだ歌がいくつも出てくる。

地に深くシートパイルを打つひびき夜となる街にひとつ聞ゆる
鉄のやぐら暗くともりて杭を打つ銀座の地下の泥層の中
打ちかけて月に影立つ鉄の矢板かたむきざまに舗装路の上
                『歴史』

これは掘削した穴の側面が崩れないようにシートパイル(鋼矢板)を打ち込んでいる場面だろう。近藤は清水建設に勤める技術者であったが、昭和32年には「地下室構築方法」という特許の発明者となっている。

これは、軟弱地盤の下部に硬質地盤がある場合、まず構造体となる鉄骨柱を地上から地下硬質地盤の中に達するまで圧入または打込み、つぎに上から掘削しながら鉄骨バリを順次かけわたしてゆき、同時に掘削に従つて外側鉄骨柱の外側に山留板を圧入するかまたは土留用の矢板打ちを行い、(以下略)
     「土木学会誌」第42巻第5号の「特許紹介」より

なるほど。どうりで地下の歌が多いわけだ。

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2020年09月21日

続・斎藤茂吉の城崎温泉問題

どうして城崎温泉を訪れていない斎藤茂吉が、訪れたような話が広まってしまったのか。

その最初のきっかけは『内川村誌』にあったようだ。内川村は兵庫県城崎郡にかつて存在した自治体で、1955(昭和30)年に(旧)城崎町と合併して(新)城崎町となっている。(ついでに言えば、城崎町も2005年に豊岡市や出石町と合併して、今では豊岡市に含まれている。)

その内川村の資料や歴史をまとめた『内川村誌』の「第9編 わが村と文学」に、茂吉の手帳の記述が引用されているのである。内川村は城崎温泉を擁する(旧)城崎町と違ってあまり文化人が訪れる場所ではなかったのだろう。茂吉の手帳に沿線風景が記されているのを、わずかな例として取り上げたのだ。

その後、そこに書かれた内容が引用される過程で、おそらくだんだんと尾鰭が付いていったのではないか。茂吉は城崎町を通過しただけだったのが、いつしか城崎ゆかり人物となり、城崎温泉を訪れたという話になってしまったのである。


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2020年09月19日

斎藤茂吉の城崎温泉問題

「斎藤茂吉は本当に城崎温泉を訪れたか問題」について調べた結果、茂吉は城崎を列車で通っただけらしいことが判明した。

歌集『白桃』に、下記のような歌がある。

ひとびとは鮎寿司くひてよろこべど吾が歯はよわし食ひがてなくに
丹波より但馬に汽車の入りしころ空を乱して雨は降りたり
かきくらし稲田に雨のしぶければ白鷺の群の飛びたちかねつ
白鷺がとどろく雨の中にして見えがくれするさまぞ見にける
西北の方より降りて来しものか円山川に音たつる雨

これは昭和9年7月21日に茂吉が大阪から列車で島根県の大田市に行った時の車窓風景を詠んだものである。その行程は「手帳31」に詳しい。

○福地〔知〕山(十一時十二分、ベン当、鮎ずし売ル。/○豊岡〈ベン当〉に近づくころ、大雷雨降る、/○大川〈円山川〉に沿うて走る、帆船浮ぶ 玄武洞駅ノアタリ也 小舟浮ぶ 渡舟也
0時三十三分城崎/○香住〈トマラズ〉コヽヨリ大乗寺ノ応挙ヲ見タリシ也。/

「鮎ずし」「円山川」など、歌に対応する記述が確認できる。

ここで注意したいのは、城崎駅で降りてもいなければ、まして温泉に浸かったりなどしていないことだ。ただ列車で通っただけである。

当日の日記を見ても

  七月二十一日 土曜、晴、后大雨
朝八時五分大阪駅ヲタツ。土屋、高安、岡田氏等オクル。途中ヨリ大雨フリ。午后六時五十八分石見太〔大〕田着橋本屋ニ投宿。入浴、食事シ何モセズ寐。雨降リ止マズ。

とあるばかり。城崎温泉のことになど一言も触れていない。

ちなみに大阪駅で見送った人々の中に「高安」とあるが、これは高安国世ではなく母の高安やす子のことである。


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2020年09月16日

斎藤茂吉は本当に城崎温泉を訪れたのか問題

現在、調査中。

ネットでは城崎温泉を訪れた文人として、あちこちに茂吉の名前が挙がっているのだけれど、本当なのかな。どうも誤った情報をコピペしているだけのものが多いようだ。ネットの情報を軽々しく鵜呑みにはできない。

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2020年09月14日

書店文化

昨日の読売新聞朝刊に日本在住のアメリカ人の方の「書店文化これからも」という投書が載っていた。

近年のアメリカでは、インターネット通販や電子書籍が普及した影響で、多くの書店が姿を消し、珍しい存在になってしまいました。ですから、昨年来日した時、日本には書店がいっぱいあって驚きました。

以前サハリンに行った時も同じような話を聞いた。世界的に書店が数を減らしているのだろう。もちろん、日本も例外ではなく、書店数は20年前に比べて半減している。

京都でも今年に入って四条通りのジュンク堂京都店や、歌集を多く置いていた三月書房が閉店した。残っている書店でも、本の売り場を縮小して文具や雑貨の売り場を広げたりしている。

地元の商店街に本屋があり、大きな街に行けば書店が何軒もあるという状況は、夢のように幸せなことだったのだろう。時代の流れと言ってしまえばそれまでだが、せめて本を買う時はできるだけ書店や全国書店ネットワークe-honで買うようにしたい。

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2020年09月04日

短歌三昧

10:30〜12:30
朝日カルチャーセンター芦屋教室で「はじめての短歌」。参加者12名。田宮智美歌集『にず』の話をして、その後、受講生の歌の批評をする。

13:30〜17:00
東灘区文化センターで「フレンテ歌会」。参加者9名。題詠「あっけらかん」1首と自由詠1首。「パンの耳」4号についての打ち合わせも行う。「フレンテ歌会」は新しい参加者を募集中なので、お気軽にお問い合わせください。

21:30〜23:30
平出奔さん・橋本牧人さんのツイキャス「塔読むキャス」を聴く。毎週金曜日の夜に「塔」の歌を読んでいる熱心な二人。次回は9月11日(金)21:30〜。
https://twitcasting.tv/touyomucas/


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2020年08月27日

三月書房

13:00から塔事務所で京都平日歌会。
参加者は9名。
今月の旧月歌会も14名という少なさだったが、だいたい以前の半分くらいの人数になっている。

15:00過ぎに終って、「ブランブリュン」でお茶。
その後、閉店した三月書房へ行く。
置いていただいていた歌集の清算と在庫の引き取り。
宍戸さんとしばらく雑談をする。

いろいろなことが変っていくんだな。

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2020年08月26日

認知症

かつて使われていた「痴呆」という言葉が差別的・侮蔑的であるとして、2004年以降は「認知症」が用いられるようになった。そのこと自体は良いことだと思う。

でも、「認知症」になって16年。今では「認知症」という言葉にも、差別的・侮蔑的なニュアンスがまとわりついているのを感じる。こうした問題は、私たちの意識が変らない限り、なくなることはないのだろう。

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2020年08月07日

オンライン企画「『戦争の歌』を読む」

8月12日(水)20:00〜22:00、オンライン企画「『戦争の歌』を読む」を行います。

拙著『コレクション日本歌人選78 戦争の歌』(笠間書院)の話をして、その後で皆さんと自由に語り合います。参加費は1,000円。

ご参加、お待ちしております。

https://marrmur.com/2020/07/22/3186/

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2020年07月31日

「『戦争の歌』を読む」参加申込み受付中!

8月12日(水)20:00〜22:00、オンライン企画「『戦争の歌』を読む」を行います。

拙著『コレクション日本歌人選78 戦争の歌』(笠間書院)の話をして、その後で皆さんと語り合います。参加費は1,000円。ぜひ、ご参加ください!
https://marrmur.com/2020/07/22/3186/

『戦争の歌』は書店やアマゾンなどで販売しているほか、版元からも購入できます。
http://shop.kasamashoin.jp/bd/isbn/9784305709189/


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2020年07月28日

NHK短歌「龍・辰」

NHK短歌「龍・辰」が下記の日程で放映されます。
ゲストは、くわばたりえさん。

・8月2日(日)午前6:00〜午前6:25
・8月4日(火)午後3:00〜午後3:25【再放送】

https://www.nhk.jp/p/ts/JM12GR5RLP/schedule/

皆さん、ぜひご覧ください。


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2020年07月23日

軍事力と文化力

角川文庫の巻末には「角川文庫発刊に際して」と題する角川源義の文章が載っている。昭和24(1949)年に角川書店が角川文庫を立ち上げた経緯を記したものである。

第二次世界大戦の敗北は、軍事力の敗北であった以上に、私たちの若い文化力の敗退であった。私たちの文化が戦争に対して如何に無力であり、単なるあだ花に過ぎなかったかを、私たちは身を以て体験し痛感した。
一九四五年以来、私たちは再び振出しに戻り、第一歩から踏み出すことを余儀なくされた。これは大きな不幸ではあるが、反面、これまでの混沌・未熟・歪曲の中にあった我が国の文化に秩序と確たる基礎を齎らすためには絶好の機会でもある。

日本の「戦後」というものを非常によく表した文章だと思う。軍事力で負けた日本が、新たな文化力によって国を立て直していこうというのである。

こうした考え方は、実は明治期の正岡子規とも通じるものがある。

従来の和歌を以て日本文学の基礎とし城壁と為さんとするは弓矢剣槍を以て戦はんとすると同じ事にて明治時代に行はるべき事にては無之候。今日軍艦を購ひ大砲を購ひ巨額の金を外国に出すも畢竟日本国を固むるに外ならず、されば僅少の金額にて購ひ得べき外国の文学思想抔は続々輸入して日本文学の城壁を固めたく存候。

明治31(1898)年の「六たび歌よみに与ふる書」の文章だ。子規の和歌革新のかける情熱は、「日本文学の城壁を固め」たいという思いに支えられていた。

「文学」の話と「軍艦」「大砲」の話は現代の感覚では一見関係がない正反対のもののように思われる。けれども、子規においてはそうではなかった。司馬遼太郎『坂の上の雲』が子規と秋山兄弟の三人を主人公にしたように、近代化やナショナリズムという文脈において、文人も軍人も同じ役割を果たしてきたのだ。

冒頭の角川源義の文章もまた、「戦後」のものではあるけれども、長い目で見れば同じ文脈にあると見て良い。「軍事力」の代わりに「文化力」、あるいは「経済力」によって国を強くしていく、他国と張り合っていくという発想だ。

そこまで考えた時に、ふと小さな疑問がわく。そもそも、なぜ国を強くしなくてはいけないのか。なぜ他国との争いに勝とうとするのか。

その問題は、令和の今もなお残されている。


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2020年07月22日

オンライン企画「『戦争の歌』を読む」

8月12日(水)20:00〜22:00、オンライン企画「『戦争の歌』を読む」を行います。

拙著『コレクション日本歌人選78 戦争の歌』(笠間書院)の話をして、その後で皆さんと語り合います。参加費は1,000円。ぜひ、ご参加ください!
https://marrmur.com/2020/07/22/3186/

『戦争の歌』は書店やアマゾンなどで販売しているほか、版元からも購入できます。
http://shop.kasamashoin.jp/bd/isbn/9784305709189/


posted by 松村正直 at 21:06| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月06日

マカレンコ

むりをして揃へし全集マカレンコ矢川徳光書架に古りつつ
すぐ読むと買ひし本なれ四十年五十年余の日の過ぎにけり
いちづなりし日日の記憶はうすれつつ変はることなし書棚に
本は          森田アヤ子『かたへら』

マカレンコは集団主義教育理論で知られるソ連の教育者。『マカレンコ全集』全8巻は1964年〜1965年に刊行され、1970年代に日本でもマカレンコの理論に基づいた「学級集団づくり」教育が一部の学校で盛んに行われた。

このような集団主義教育は、旧ソ連の教育学者、A・S・マカレンコ(一八八八〜一九三九)の著作によるところが大きかった。マカレンコの著作は、ソ連教育学の研究者である矢川徳光らにより翻訳が進められていた。
            原武史『滝山コミューン一九七四』

原武史の本は自らの小学校時代の記憶をたどりつつ、そこで行われていた集団教育の光と影について分析したドキュメンタリーだ。


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2020年07月01日

第22回NHK全国短歌大会

第22回NHK全国短歌大会の選者を務めることになりました。
現在、作品を募集中です。締切は9月30日。
今回からネットでも応募できるようになっています。

https://www.n-gaku.jp/public/life/zenkokutaikai_22th/

posted by 松村正直 at 18:13| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月21日

「塔」7月号再校作業

13:00から事務所で「塔」7月号の再校作業。
編集委員6名で集まって行った。

人が集まって再校をするのは3か月ぶりのこと。換気やマスク、アルコール消毒をしての作業となる。17:00終了。

今後は感染の状況を見極めながら少しずつ人数を増やしていき、また元のような自由参加の形に戻せたらいいなと思う。

posted by 松村正直 at 22:58| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月20日

対談「松村正治×松村正直 家族・社会・場所・歴史・表現」

6月27日(土)に兄とZOOMで対談します。

兄が理事長を務めるNORA(特定非営利活動法人 よこはま里山研究所)の企画です。時間は20:00〜22:00、参加費は1,000円。テーマは「家族・社会・場所・歴史・表現」。

私の生い立ちや短歌の話も出ると思いますので、興味のある方はぜひお聞きください。事前のお申し込みが必要です。

http://nora-yokohama.org/join/?p=15291

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2020年06月17日

ばたばた

10:00〜12:00、JEUGIA京都の「はじめての短歌」。
2月以来、実に4か月ぶりの講座となる。人数制限の関係で1クラスを二つに分け、今日と別の日に行うことになった。

講座終了後、新幹線で東京へ移動。昼食は車内でおにぎり。
17:00〜19:00、テレビの収録。

20:00の新幹線で京都へ戻る。夕食は車内で駅弁。
22:20帰宅。疲れた。

posted by 松村正直 at 23:24| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月13日

母の料理

母は料理が得意な人だったが、一人暮らしが長くなり、また認知症を患っていることもあって、今ではあまり自炊はしていない。それでも、僕が行けば何か食べさせないといけないと思うようで、料理をしてくれた。

自分で献立を考えるのは難しいようなので、冷蔵庫にあるものを見て、「〇〇を作って」などと言って様子を見る。お釜でご飯を炊いたり、魚を焼いたりするのは今でも普通にできた。


  P1070800.JPG

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昔は子どもに、その後は連れ合いに、ご飯を食べさせるのを喜びとしてきた人なので、ご飯を食べさせる相手のいない暮らしは張り合いがないことだろう。そんなことを思いつつ、ありがたくいただいた。


posted by 松村正直 at 11:06| Comment(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月09日

山梨へ

山梨の母の家に行ってきます。
2泊3日の予定。

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2020年06月05日

NHK短歌「虎・寅」

先月のNHK短歌は収録中止になってしまいましたが、今月はリモート収録した分が放送されます。

NHK短歌 題「虎・寅(とら)」
・6月7日(日)午前6:00〜午前6:25
・6月9日(火)午後3:00〜午後3:25【再放送】

先月の「牛・丑(うし)」の入選歌の発表もあわせて行います。
ぜひご覧ください。

posted by 松村正直 at 22:43| Comment(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月03日

カルチャー講座の再開

今月からカルチャー講座も再開するところが多い。4月、5月はほとんど中止だったので3か月ぶりの再開ということになる。

昨日行ったカルチャーセンターでは、教室の入口を開けて換気するとともに、講師にはマスクの着用が義務付けられていた。さらに、講師・受講生全員に検温用のカードが配布された。


  P1070798.JPG


どこも手探り状態での再開で、今後の感染状況によってはどうなるかわからない。でも、とりあえず講座がまた始められるのは嬉しい。


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2020年05月31日

講座「永井陽子の歌と人生」(6月13日)

6月13日(土)に朝日カルチャーセンター芦屋教室で「永井陽子の歌と人生」という講座を行います。時間は13:30〜15:00。ご興味のある方はどうぞお越しください。

【音楽性に富んだ数々の名歌を生み出した歌人永井陽子。今年は48歳という若さで亡くなった彼女の没後20年にあたります。本講座では永井の残した歌の魅力を読み解くとともに、その人生をたどります。その上で、短歌の韻律、口語、私性といった問題についても考えてみたいと思います。】

https://www.asahiculture.jp/course/ashiya/d8167ae0-1a81-d047-7e54-5e379423bbf9

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2020年05月29日

布良(めら)

若山牧水は明治42年1月から2月にかけて、千葉県の布良(めら)(館山市)で2週間ほど過ごした。この時に、北条で療養する石井貞子の見舞いにも訪れている。

牧水と言えば明治40年から41年にかけて恋人の園田小枝子と過した根本海岸(南房総市)が有名だが、布良はその根本海岸に隣接した場所である。

思ひ屈し古ぼろ船に魚買(うをかひ)の群れとまじりて房州へ行く
病院の玻璃戸に倚れば安房の海のあなたに伊豆の山焼くる見ゆ
藻草焚く青きけむりを透きて見ゆ裸体(はだか)の海女と暮れゆく海と
安房の国の朝のなぎさのさゞなみの音(ね)のかなしさや遠き富士見ゆ
                  『独り歌へる』

海を越えて伊豆大島(三原山)や富士山が見えている。地図で調べると伊豆大島は距離にして約40キロとけっこう近い。富士山までは約110キロである。

布良は、青木繁「海の幸」(明治37年)の舞台でもあるが、「藻草焚く」の歌にも絵の世界と通じるものが感じられる。

posted by 松村正直 at 08:21| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月24日

対談「松村正治×松村正直―家族・社会・場所・歴史・表現」

6月27日(土)に兄とZOOMで対談することになりました。

兄が理事長を務めるNORA(特定非営利活動法人 よこはま里山研究所)の企画です。時間は20:00〜22:00、参加費は1,000円。テーマは「家族・社会・場所・歴史・表現」ということで、一体どんな対談になることやら。ご興味のある方は、ぜひお申し込み下さい。

http://nora-yokohama.org/join/?p=15291

posted by 松村正直 at 00:27| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月19日

講座「永井陽子の歌と人生」

6月13日(土)に朝日カルチャーセンター芦屋教室で「永井陽子の歌と人生」という講座を行います。時間は13:30〜15:00。何かと落ち着かない日々ですが、ご興味のある方はどうぞお越しください。

【音楽性に富んだ数々の名歌を生み出した歌人永井陽子。今年は48歳という若さで亡くなった彼女の没後20年にあたります。本講座では永井の残した歌の魅力を読み解くとともに、その人生をたどります。その上で、短歌の韻律、口語、私性といった問題についても考えてみたいと思います。】

https://www.asahiculture.jp/course/ashiya/d8167ae0-1a81-d047-7e54-5e379423bbf9
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2020年05月05日

【中止】「中之島バラ園」吟行

5月21日(木)に予定していた JEUGIAカルチャーの
「中之島バラ園」吟行の講座は中止となりました。

posted by 松村正直 at 11:57| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月30日

5月3日放送の「NHK短歌」

現在、「緊急事態宣言に伴いNHK短歌の収録を見合わせています」という状況で、5月3日(日)の放送は、昨年5月に放送した回の再放送となります。
https://www.nhk.jp/p/ts/JM12GR5RLP/

楽しみにして下さっていた皆さんには申し訳ありません。

posted by 松村正直 at 11:11| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月22日

結核

母の短期記憶はかなり衰えていて、何か言ってもすぐに忘れてしまう。それでも、近所の方やヘルパーさん、ケアマネさんの助けを借り、山梨の自宅でひとり暮らしを続けている。

先日、一番頼りにしている近所の方と電話で話したのだが、母は新型コロナウイルスのことがよくわからないらしい。何度教えてもすぐに忘れて頭に入らないとのこと。幸いなことに、まだ感染者の出ていない市に住んでいるのだが、それでも病院に行く時などはマスクが必須だ。

何とかマスクを着けさせようと、その方は「今、重い結核が流行ってて大変なのよ」と伝えたと言う。すると、母にも大変な事態だということが通じたらしい。「新型コロナウイルス」という新しい言葉ではダメだったことが、「結核」という昔なじみの言葉でうまく行ったのである。

とりあえず、2か月に一度の受診も無事に乗り切ったようで、ひとまずホッとする。

posted by 松村正直 at 07:37| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月19日

「塔」5月号の再校作業

昨日から今朝にかけて「塔」5月号の再校をした。
2名で7時間、お喋りすることもなくやって、ようやく終了。
午後には無事に印刷所へ向けて発送した。

たぶん来月もこの状況が続くのだろうな。

posted by 松村正直 at 18:16| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月18日

朝日新聞「be on Saturday」

今朝の朝日新聞の別冊「be on Saturday」は、僕の興味にぐいぐい迫ってきた。

まずは、「フロントランナー」の宮川将人さん。
 地域と畑は自分たちで守る! それが合言葉だ。熊本県で若手農家約130人の仲間と共に、イノシシを主とする獣害に立ち向かっている。

続いて「みちものがたり」。
 アムール川流域から樺太を経て、蝦夷地へ至る「北のシルクロード」。織物だけでなく大陸製のガラス玉も入ってきたという。この壮大なルートを舞台に、アイヌの人たちが果たした役割は大きい。

最後に、山折哲雄の連載「生老病死」。
 和歌や俳句にとってもっとも欠かせない主張は何かといえば、死や死者にたいする悲傷の調べであり想像力だったという外はないだろう。つまり挽歌の世界である。人間の死を勘定に入れない歌などそもそも歌の名に値しなかった。

朝から、良いものを読ませてもらった。

posted by 松村正直 at 10:34| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

続「巣ごもりの日々」

今日も一日じっと家で過ごす予定。

昨日は「塔」編集部16名でオンライン会議の練習をした。いろいろと慣れないことばかりだけれど、現在の状況に少しずつ対応していかなくてはと思う。新しいことをするのは、それはそれで楽しい。

今日、明日と「塔」5月号の再校作業を自宅で行う。ふだんは永田家に集まって十数名でやっている作業だけれど、今月は2名でやるしかない。一体、何時間かかることやら。まあ、雑誌が刊行される前に全部読めてしまえるのは、それはそれで楽しい。

posted by 松村正直 at 10:07| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月15日

巣ごもりの日々

一日中、家にこもって本を読んだり原稿を書いたり料理を作ったりしている。3月・4月・5月と、ほとんどの予定が中止や延期になってしまった。当然のことながら、収入もほとんどない。時間があるからと言って山梨の母の家を訪ねるのも、さすがに躊躇われる。幸いなことに積ん読になっている本が何十冊もあるので、この機会に読んで減らしていこうと思う。と言いながら、今日もe-honで3冊本を買ってしまった。

posted by 松村正直 at 22:44| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月11日

大東亜建設と国語問題

『金田一京助と日本語の近代』の中に、金田一京助が1942年4月に発表した「大東亜建設と国語問題」が引かれている。

 武力戦は一億一心の体あたりで、完勝成らむとしてゐるが、次いで来るものは文化戦である。
 文化戦の一等先に立つ大事なものは、どうしても言葉である。これを思ふと、我々の国語は、これからの戦の、飛行機とも、戦車とも爆弾とも魚雷ともなる武器である。

日本語を「飛行機」「戦車」「爆弾」「魚雷」などの武器と重ねて論じているところに驚く。こうした戦時下の翼賛的な文章を現在の目から批判するのは簡単なことだ。けれども、このようなナショナリズムの表れ方は、例えば古くは正岡子規などにも見られる。

従来の和歌を以て日本文学の基礎とし、城壁と為さんとするは、弓矢剣槍を以て戦はんとすると同じ事にて、明治時代に行はるべき事にては無之候。今日軍艦を購ひ、大砲を購ひ、巨額の金を外国に出すも、畢竟日本国を固むるに外ならず、されば僅少の金額にて購ひ得べき外国の文学思想抔(など)は、続々輸入して日本文学の城壁を固めたく存候。
         正岡子規「六たび歌よみに与ふる書」

子規の論は肯定的に、金田一の論は否定的に、今では受け止められることだろう。でも実際には、この両者は明治と昭和という隔たりがあるだけで、ひとつながりの流れにあるものなのだと思う。

posted by 松村正直 at 22:16| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする