2026年08月16日

元永拓郎『歩くと心が軽くなるのはなぜか』


副題は「散歩の心理学」。

公認心理師・臨床心理士である著者が散歩の効用について、さまざまな角度から記した本。

散歩は、doing≠ェ、being≠ノなったり、また、doing≠ノ戻ったり、そんな、ふらふら≠キる営みです。
散歩は、いまここで、を味わう時間であると同時に、現在、過去、未来の間を、心や身体がいったりきたりする、そんなあわいに漂う営みです。
近所を散歩していて、小さな祠や橋、むかし小川が流れていた暗渠なども、あわいを感じさせます。
AIが人生を侵食するこれからの時代において、散歩や対話は、大地を踏みしめて世界とつながり直す、人類誕生以来の本質的な営みと交信し、私たちに最後まで残される数少ないあわいを衛(まも)る砦となるのかもしれません。

けっこう散歩はする方なので、面白かった。散歩がこんなに奥深いものだったとは。

2026年5月10日、ちくま新書、900円。

posted by 松村正直 at 23:05| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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