建築監修:角幸博
文・写真:荒井宏明
副題は「北の大地に根づく建物と暮らし」。北海道各地に残る古い建物を約300点の写真やインタビューも交えながら紹介した本。
この出版社のシリーズは好きで、これまでも何冊か読んでいる。
・『沖縄島建築』
https://matsutanka.seesaa.net/article/500296103.html
・『離島建築』
https://matsutanka.seesaa.net/article/516707318.html
取り上げられているのは、旧北海製罐(株)小樽工場第3倉庫、旧室蘭市立絵鞆小学校・円形校舎、国稀酒造、二風谷コタン、ニッカウヰスキー余市蒸留所、赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設(旧住友赤平炭鉱立坑櫓)など。
北海道の住宅は「平らな屋根が多い」のが特徴と言える。独立行政法人住宅金融支援機構が2014年に実施した調査では、屋根の角度(傾斜角)がほぼ0の住宅は、全国平均の7.4%に対し、北海道は38%を占める。
円形校舎がこぞって作られたのは1950年代前半の20年にも満たない期間であり、詳細な記録は残されていない。70棟以上、建てられたうちの少なくとも14棟が北海道内とされる。
その(日本遺産:松村注)ひとつに「炭鉄港(たんてつこう)」がある。空知地区の石炭、室蘭市の鉄鋼、小樽市の港湾、そして3地区を結びながら全道に広がった鉄道網。それらの一文字ずつを組み合わせた造語だ。
さまざまな建物を通じて北海道の風土や歴史を身近に感じることができた。またいつか訪れてみたいと思う。
2024年10月30日、トゥーヴァージンズ、2200円。


