副題は「人生で大切なことは、すべて彼らから教わった」。
南極や北極、深海、砂漠などの生物を研究する「辺境生物学者」である著者が、自らの研究人生や珍しい生物の生態、そして生物から学んだ生き方について記した本。
「優勝劣敗」という言葉もあるように、生物の進化は「勝ち負け」で考えられやすいところがあります。しかし、「勝つ」ことと「滅びない」ことは、必ずしも同じではないのでしょう。
南極大陸というと気温がとても低いイメージが強いでしょう。しかし南極はただ寒いだけでなく、「乾燥した大陸」でもあります。
そもそも卵子と精子のサイズがこれほど違うことから考えても、自然界におけるメスとオスの関係は決して対等なものではありません。基本的には、自然界においては「卵子中心社会=メス社会」なのだと考えていいでしょう。
全体に人生訓的な話が多く、それはそれで面白いのだけれど、もっと生物自体の話を書いてもらいたかったかなとも思う。
2015年7月30日、幻冬舎新書、780円。


