2025年08月31日

雑詠(053)

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きれいにしておくことが仕事である人の肌つやつやと夏陽をはじく
やわらかく閉じ込められて枇杷ねむる半透明のゼリーのなかに
茶も菊も本も音読み積み込まれ波しぶき立つ海をわたって
反省する者のごとくに牛タンをひとひらふたひら金網に焼く
うす暗き物置小屋にしまわれた斧にも釜にも父がいること
浴槽のお湯抜くように減ってゆく命か最後は遅々としながら
ふた親の死にも泣かずに頭まで水風呂にもぐる夏の盛りを

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posted by 松村正直 at 07:56| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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