「西日本新聞」や「朝日新聞」に載った言葉に関するエッセイに書き下ろしを加えて一冊にまとめたもの。
コミュ力、日本語ラップ、クソリプ、マルハラ、歌会、「光る君へ」、AI、谷川俊太郎など、ホットな話題が次々に出てくる。
大人になると「この本が面白いことはわかった。では次の本を読もう」となるのだが、子どもはそうではない。「この絵本が面白いことはわかった。だからまた読んでほしい」となる。
言葉で表現するからには技術は必要で、ただし技術ばかりを追い求めてしまうと本末転倒になってしまう。そこを自覚したうえで技術を用いるのが最強なのである。
若者が、LINEでの会話に句点があることに違和感を抱くのは、それが限りなく話し言葉に近いと思っているからだろう。(…)いっぽうで中高年世代にとっては、LINEといえども画面に文字が出る以上、あくまでそれは書き言葉なのだ。
身近な話題から言葉の本質へと巧みに話題を展開していく。俵万智の文章は俵万智の短歌のように的確で心地よい。
2025年4月20日、新潮新書、940円。


