2025年08月18日

武内優『うたと歴史でつづる樺太』


副題は「私論・雨情の国境横断踏破考」。

1906(明治39)年に野口雨情は樺太を訪れて詩や文章を発表しているが、その行程は明らかになっていない。著者は残された作品や当時の樺太の交通事情を分析して、野口のたどったであろう経路を推測している。

内容としては面白いのだが、野口の工程に関する話は全15章のうち2章分だけで、他は樺太での戦争体験記や樺太に関する他人の文章の引用などが大半を占めている。残念ながら資料的な価値はあまりない。

一つだけ印象に残ったのは、私も歌ったことのある童謡「汽車ポッポ」が、もとは1937(昭和12)に作られた「兵隊さんの汽車」という曲だったという話。
https://www.youtube.com/watch?v=uBhNVb566iA

戦前と戦後というのは、こんな形でもつながっているのであった。

2022年5月11日、幻冬舎メディアコンサルティング、800円。

posted by 松村正直 at 23:50| Comment(0) | 樺太・千島・アイヌ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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