2025年04月02日

雑詠(048)

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石垣に立て掛けられて三組の大中小の上履きならぶ
ですますを崩すことなく話すひと見えない傷のほうが深くて
かき小屋に行こうっていう約束はもう光らない冬空のそこ
たそがれの町に死体を売りにゆく三体七百円の安さで
トイレへとだれか立つたび席順が奥へ奥へとうつる居酒屋
双子だから何でもわかると言うけれど春には白いゆうぐれもある
百五十八段。息を整えてわたしは祈るわたしのことを

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posted by 松村正直 at 08:06| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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