2024年10月31日

雑詠(043)

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丼(どんぶり)の真中に点を打つごとく天辺にのるうずらの卵
肌と肌ふれ合い汗をしたたらす人の見ている土俵のうえに
食べログの写真ながめて店いくつ訪ねてもあらず母の海老フライ
もう今は回ることなき円形のレストランあり海辺の丘に
ゆうぐれの庁舎の空より降ろされしのちを二枚の旗の大きさ
曇天が部屋のなかまで暗くするひるラーメンに卵を落とす
安珍も清姫も逝き本堂のかなた発電の風車がまわる

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posted by 松村正直 at 14:52| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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