2024年09月30日

雑詠(042)

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父に会うためにだけ来るあざみ野に橋ありそば屋あり幼稚園あり
年老いた警備員ふたりぶらんことベンチに座り昼のめし食う
ひろばには迷子の声が泣くばかりからくり時計は調整中で
台風の逸れた団地の父の部屋 弁当のふたに小蠅がとまる
おしぼりで濡れたグラスの跡をふく心がひらき過ぎないように
のぼり坂は近くに見えて歩いても歩いても着かず給水塔に
待ち合わせのため停車するたそがれの丹波橋駅に住むおばあさん

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posted by 松村正直 at 09:06| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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