2024年06月13日

映画「小早川家の秋」

監督:小津安二郎
出演:原節子、司葉子、新珠三千代、小林桂樹、加東大介、宝田明、中村鴈治郎ほか

「午前10時の映画祭」で観た1961年公開の作品。

「小早川」は「こばやかわ」ではなく「こはやがわ」。予備知識なしに見たら最初のシーンから関西弁が出てきて驚いた。京都・大阪が舞台の作品なのであった。

家族関係を理解するのに少し時間が掛ったが、いくつかの場面を見ているうちに頭の中に系図が組み上がっていく。

その中にあって長男の「未亡人」と「未婚」の二女は仲がいい。家族のしがらみから比較的自由な存在だ。

小早川家の人たちは祇園や嵐山に行くことを「京都に行く」と言っている。家はどこにあるのかと思っていたら、伏見という設定らしい。なるほど、伏見と京都はもともと別の町だったのだ。

京都シネマ、103分。

posted by 松村正直 at 05:48| Comment(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『小早川家の秋』は宝塚映画創立10周年記念作品として小津安二郎監督が東宝で撮った唯一の作品だそうで、先輩から「宝塚側からのアプローチで何か分かることはないか」と言われ、あれこれ調べたことがあります。
宝塚映画ということで、当時の宝塚の機関誌「歌劇」には、小津監督が小林一三の墓参りとしたとか、宝塚花火大会を出演者らと楽しんだという写真レポートが掲載されています。
撮影期間中、小津監督はずっと阪急宝塚南口駅近くにあった「門樋楼」という旅館に滞在し、6月から9月にかけて実に7回も宝塚を観劇(同じ公演を2度も3度も)、とりわけ寿美花代さんのファンで、「私が宝塚が好きだ、といっても誰も本当にしてくれない」とボヤいていました。
Posted by 小竹 哲 at 2024年06月13日 09:13
小竹さん、コメントありがとうございます。
確かに小津安二郎が宝塚のファンだったというのはちょっと意外な気がしますね。
「小早川家の秋」は関西が舞台であることや、小津が東宝に招かれて映画を撮ったことなど、かなり珍しい作品だったようですね。公開の2年後に小津が亡くなり原節子も引退していると知り、観ておいて良かったと感じています。

Posted by 松村正直 at 2024年06月14日 23:19
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