2024年05月30日

村山壽春のこと(その1)

近年の国会図書館デジタルコレクションの充実ぶりには目を見張るものがある。昔だったら調べようのなかったことが、実に簡単に調べられるようになった。

以前、「角川短歌」1996年6月号に河野裕子さんが書いた文章をブログで引いたことがある。
https://matsutanka.seesaa.net/article/387139218.html

短歌好きの母は、折りにつけて、娘時代に覚えた歌を口遊んでいた。聞くともなしに聞いていて、すっかり覚えてしまった歌が何首もある。

  ゆふぐれになりにけらしな文机(ふづくえ)の鉢のサフラン花閉ぢにけり

という歌は、作者名もわからないまま母から私に伝えられた歌であり、早春の光りが射す頃になると、決まって思い出す歌である。

11年前のブログの最後には「一体だれの歌なのだろう」と書いたのだが、今ならこうしたことも調べればわかってしまう。

作者は村山壽春(むらやまとしはる)という方である。

posted by 松村正直 at 20:25| Comment(0) | 河野裕子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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