2024年05月10日

「没後100年 富岡鉄斎」展

京都国立近代美術館で開かれている「Tessai 没後100年 富岡鉄斎」展を見てきた。

富岡鉄斎(1836‐1924)の書画や遺愛の品など約350点が展示されている。中でも100点あまりの印章のコレクションがずらりと並んでいるのが壮観だった。

美術館に来てよく思うのは、キャプションの英語訳が役に立つこと。作品名が難しい場合など英語を見た方がわかりやすいことが多い。

今回も「磤馭盧洲図誌」と題する絵があり、最初は読み方すらわからなかったのだが、英訳に「Awaji」とあって「おのころ島」のことだと気が付いた。他にも「残墨」が「inkstick used」だったり、なるほどと思うことが多い。

posted by 松村正直 at 07:12| Comment(2) | 演劇・美術・講演・スポーツ観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
英語のほうが解りやすいということに連関しまして、広島県の江田島の旧海軍兵学校を見学した時のこと。資料館に展示された
「謹啓 父上様 母上様」
という謹厳な文言で始まる特攻兵士の遺書が、英訳では
“Dear Papa and Mama”
となっていて、形式ばった原文では見えにくかった若い兵士の本心が英文では浮かび上がり、私は感情を抑えることが出来ませんでした。
Posted by 小竹 哲 at 2024年05月11日 06:11
小竹さん、コメントありがとうございます。
特攻兵士の遺書の話、なるほどと思いました。英訳の方がむしろ心情がダイレクトに伝わってきますね。話は少しずれるかもしれませんが、以前、リービ英雄『英語で読む万葉集』を読んだ時も、古代の世界が現代に甦ったような新鮮な印象を受けました。
Posted by 松村正直 at 2024年05月12日 22:07
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