https://www.asahi.com/articles/DA3S15862108.html
南太平洋のパプアニューギニアをめぐり、米国とオーストラリア(豪州)が中国と綱引きを繰り広げている。中国が警察や安全保障面の支援をパプアニューギニアに提案したことが明らかになると、豪州も支援強化を表明。米高官が中国の提案を拒否するよう忠告までする事態になっている。
地図や写真も添えて、かなり大きく取り上げている。
ニューギニア島の東半分を占めるパプアニューギニアは、1975年にオーストラリアから独立した。第二次世界大戦中は「東部ニューギニア」と呼ばれていた地域である。1944年9月15日に米川稔が亡くなったのがこの地であった。
日本軍が戦っていた相手は「米濠軍」、アメリカとオーストラリアの連合軍である。つまり、80年が経った今も、日本が中国に変っただけで、この地は大国同士の争いの最前線であり続けているのだ。そう考えると暗澹とした思いになる。
近年、地政学という言葉が流行っているけれど、島の位置が変わらない以上、この地が南太平洋の要衝であることに変わりはない。現地の人々の意向とは無関係に、大国同士の争いが繰り返されるのである。