2024年02月10日

津端修一・津端英子『なつかしい未来のライフスタイル』


副題は「続・はなこさんへ、「二人からの手紙」」。
『高蔵寺ニュータウン夫婦物語』の続編である。
https://matsutanka.seesaa.net/article/494647572.html

第T章「私のクラインガルテン12カ月」(津端英子)は、季節ごとの畑の作業や手作りの方法などを記したもの。第U章「拡散する自由時間の旅」(津端修一)は、スペイン・ドイツ・イタリア・ポリネシアなどを旅して世界の今後について考察したもの。

まったく違う内容の夫婦合作となっているのが面白い。文体にもそれぞれの特徴がよく表れている。

あたたかくなると、果樹の下のにらが大きく育ってきます。果樹につく油虫はこれが嫌い。年に五、六回は刈って根元に敷き並べると、消毒の必要がありません。〈果樹とにら〉のような関係をコンパニオン、プランツ、共生植物というのだそうです。(第T章)
年間一兆ドルを上まわる世界の総軍事費支出が、東西の政治的緊張を少しも和らげることができなかったのに、市民たちの自由を求める国際交流は東西の国境を確実に取り払い、それ以上の成果をあげてきた。(第U章)

ちょっと驚いたのが、「日本の本州は、世界第七位」の面積の島だという話。そんなに大きかったのか! 確かに調べてみると、グリーンランド、ニューギニア島、ボルネオ島、マダガスカル島、バフィン島(カナダ)、スマトラ島についで第7位であった。びっくり。

1998年8月10日第1刷、2017年11月10日第2刷。
ミネルヴァ書房、2200円。

posted by 松村正直 at 21:47| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。