2023年11月07日

尾形希莉子・長谷川直子『地理女子が教えるご当地グルメの地理学』


全国47都道府県の地理的な特徴と関係の深いご当地グルメを解説・紹介した本。

環境によって育つ作物、採れる食材が違い、また保存方法・調理方法が異なります。つまり、その土地ならではの料理には、その土地の特徴が詰まっているといえるのです。

「地理」×「グルメ」という組み合わせは意外なようでいて、きちんとした根拠があるのだ。

取り上げられているのは、石狩鍋(北海道)、フカヒレ(宮城県)、かんぴょう(栃木県)、ぶり大根(富山県)、ふなずし(滋賀県)、しじみ汁(島根県)、室戸キンメ丼(高知県)、地獄蒸しプリン(大分県)など。

笹団子に性別があるのはご存知でしたか? 一般に知られている餡入りの笹団子は、じつは女団子と呼ばれています。逆に男団子は、団子の中に野菜きんぴらが入っているものを指すのです。
静岡県にある浜名湖地域では、うなぎの養殖が盛んです。浜名湖で養殖しているわけではなく、湖周辺に人工池を造り、養殖をしています。
大阪以外でも、北前船の寄港地には昆布料理が多く見られます。たとえば、富山の昆布締め・昆布かまぼこや、沖縄のクーブイリチーという昆布の炒めものなどです。北前船の航路は、このような昆布文化をもたらしたことから「昆布ロード」と呼ばれています。

カラー写真も数多く載っていて、どれも実に美味しそうだ。

2018年6月25日、ベレ出版、1600円。

posted by 松村正直 at 19:43| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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