全国47都道府県の地理的な特徴と関係の深いご当地グルメを解説・紹介した本。
環境によって育つ作物、採れる食材が違い、また保存方法・調理方法が異なります。つまり、その土地ならではの料理には、その土地の特徴が詰まっているといえるのです。
「地理」×「グルメ」という組み合わせは意外なようでいて、きちんとした根拠があるのだ。
取り上げられているのは、石狩鍋(北海道)、フカヒレ(宮城県)、かんぴょう(栃木県)、ぶり大根(富山県)、ふなずし(滋賀県)、しじみ汁(島根県)、室戸キンメ丼(高知県)、地獄蒸しプリン(大分県)など。
笹団子に性別があるのはご存知でしたか? 一般に知られている餡入りの笹団子は、じつは女団子と呼ばれています。逆に男団子は、団子の中に野菜きんぴらが入っているものを指すのです。
静岡県にある浜名湖地域では、うなぎの養殖が盛んです。浜名湖で養殖しているわけではなく、湖周辺に人工池を造り、養殖をしています。
大阪以外でも、北前船の寄港地には昆布料理が多く見られます。たとえば、富山の昆布締め・昆布かまぼこや、沖縄のクーブイリチーという昆布の炒めものなどです。北前船の航路は、このような昆布文化をもたらしたことから「昆布ロード」と呼ばれています。
カラー写真も数多く載っていて、どれも実に美味しそうだ。
2018年6月25日、ベレ出版、1600円。