副題は「災禍の歴史と民族の文化にふれる」。
戦争や差別、公害、震災などの歴史を語り伝えるミュージアムを紹介するガイドブック。全国にある23館が取り上げられている。
原爆の図丸木美術館、戦没画学生慰霊美術館無言館、ひめゆり平和祈念資料館、沖縄県平和祈念資料館、アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」、東京大空襲・戦災資料センター、舞鶴引揚記念館、水俣病歴史考証館、水俣市立水俣病資料館、満蒙開拓平和記念館、国立アイヌ民族博物館、平取町立二風谷アイヌ文化博物館、在日韓人歴史資料館、2・8独立宣言記念資料室、ウトロ平和祈念館、もうひとつの歴史館・松代、高麗博物館、文化センター・アリラン、長島愛生園歴史館、重監房資料館、国立ハンセン病資料館、ホロコースト記念館、リアス・アーク美術館
実際に各資料館を訪ね、館長や学芸員の方に話を聴き、ミュージアムの趣旨や歴史、展示内容などを詳しく紹介している。カラー写真も豊富で、雰囲気もよく伝わってくる。
それだけでなく、コロナ禍による入館者の減少や語り部の高齢化など、ミュージアムが直面している課題も見えてくる。
23館のうち私の行ったことのあるのは、たった3館であった。早速いくつか見て回りたいと思う。
2022年4月8日、皓星社、1800円。