2023年04月30日

雑詠(026)

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メロンって野菜やねんで振り向いて三つ編みの子が少年に言う
河岸のさくら中州の菜の花も生きる力を競うがごとし
ながく続く坂の途中に腰かけてそのまま時を止めているひと
ピラミッドも自由の女神もモナリザも実際のところ見たことがない
にんげんを見下ろすことの楽しさにカフェの三階席はにぎわう
恐竜のしっぽを焼いて食べている春の食卓やけに広くて
表情があなたのうちへ消えてゆく挨拶に軽く微笑んだのち

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posted by 松村正直 at 13:06| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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