2023年01月29日

池内紀詩集『傀儡師の歌』

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池内紀は私の大学時代の先生だが、詩集を出していたことを最近になって初めて知った。32歳の若さで刊行したもので、ユーモア、言葉遊び、エロ・グロ・ナンセンスに満ちている。

 殺しのバラード

おまえを殺(や)った。
竹蜻蛉の要領で
おまえを削(そ)いだ
ざくろに割った
むしむし嗅いだ
おまえの肉体(にく)を

(以下略)

クリスティアン・モルゲンシュテルンの『絞首台の歌』や夢野久作の『猟奇歌』、『マザー・グース』に通ずるような味わいだ。

1973年9月15日、思潮社、500円。

posted by 松村正直 at 10:04| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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