監督:香港ドキュメンタリー映画工作者
2019年に起きた香港理工大学事件のドキュメンタリー。
民主化を求めるデモ隊が大学構内に立て籠もり、包囲する警官隊との間で激しい衝突が起きた。13日間に及ぶ籠城の末に、一連の運動の中で最多の1377名の逮捕者が出たのである。
カメラは立て籠もりの始めから終わりまでを追い続ける。逃げ場のない状況に追い込まれ、次第に疲労の色が濃くなっていき、デモ隊の内部に対立も生じる。
警官隊や教員の説得を受け入れて投降する者、警官隊と戦って包囲網を突破すべきだと主張する者、粘り強くあくまで籠城を続けるべきだと考える者。
どんな戦いでも、勝つに越したことはない。でも、たとえ負ける戦いであったとしても、いかに負けるかが大事なのだと、強く感じさせられる内容であった。
出町座、88分。
2023年01月18日
この記事へのコメント
コメントを書く