2022年12月20日

映画「擬音」

監督:王婉柔(ワン・ワンロー)
出演:胡定一(フー・ディンイー)

2017年製作の台湾映画。

40年にわたって音響効果技師(フォーリーアーティスト)を務めてきた胡定一をはじめ、擬音に関わる人々のドキュメンタリー。

撮影現場では雑音が入ったり音が小さかったりしてうまく録音できない音声を、場面を再現したり、様々な道具を使ったりして採取する。靴音ひとつでも、ハイヒールの場合、スニーカーの場合、革靴の場合、それぞれ実際に履き替えて音を採る。また、現実に存在しない宝刀を抜く時の音などは、それらしい音が出るように道具を工夫する。

こうしたアナログな職人技は、時代とともに使われなくなってきている。現在ではデジタルな音をミキサーで編集・加工して音を生み出すようになっているのだ。

そうした時代の変化によって失われた世界が、丁寧に鮮やかに記録されている。

京都シネマ、100分。

posted by 松村正直 at 09:23| Comment(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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