2022年12月01日

講座「続・文学者の短歌」

12月3日(土)に講座「続・文学者の短歌」を開催します。
https://www.maibun.co.jp/wp/archives/course/36106

今回は、柳田国男、高村光太郎、加藤楸邨、中原中也、三浦綾子の5名の短歌を取り上げます。

さらぬだに家こひしきを枕崎夕くれかけて五月雨の降る
/柳田国男
小刀(こがたな)をみな研ぎおはり夕闇のうごめくかげに蟬彫るわれは/高村光太郎
少女騎手アイヨンチクは十歳ぐらゐなり競馬に勝ちて包子(パオズ)を食ふ/加藤楸邨
可愛ければ擲(なぐ)るといひて我を打ちし彼の赤顔の教師忘れず/中原中也
ああ逢ひ度しとギプスの中に臥してゐぬあの廊下を曲れば君の病室なのに/三浦綾子

時間は13:00〜14:30の90分間。オンラインでも教室(大阪梅田)でも、どちらでも受講できます。当日10時まで受け付けておりますので、ぜひご参加ください。

posted by 松村正直 at 10:33| Comment(2) | カルチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
本日はお疲れさまでした。高村光太郎の蝉の歌が面白かったです。ネットで光太郎作の蝉の木彫りの蝉を見ましたが、確かに彼の言うようにリアルさを求めて羽を薄くしてしまうと、彫刻であることの意味や味わいが喪われてしまうように感じました。
ところで私も兵庫県の自宅でミンミンゼミの歌を作ってみたことがあるのですが、茨城県出身の友人に見せたところ、
「西日本にはミンミンゼミはいない筈だ」
と鋭い指摘を受け、エッ!?と思ってすぐに生息域を調べたところ、確かに彼の言う通りでした。網戸に留まった裏側からでよく分からなかったのですが、どうやらクマゼミだった模様です(汗・・・)。
Posted by 小竹 哲 at 2022年12月03日 21:13
小竹さま。今日は「続・文学者の短歌」をご受講くださり、ありがとうございました。前回の反省を生かせず、今回も時間に追われて駆け足の内容になってしまいました…。

今日ご紹介した大正13年の高村光太郎の歌は、「工房より」という30首の連作で、そのうち実に20首が蝉に関する歌となっています。どれだけ蝉が好きなのかという感じですね。

ミンミンゼミと反対に、クマゼミは東日本では見かけません。私は生まれ育ちは東京なので、京都に転居してきてクマゼミの鳴き声の大きさにびっくりしました。
Posted by 松村正直 at 2022年12月03日 22:09
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