2022年05月17日

川嶋康男『ラストアイヌ』


副題は「反骨のアイヌ歌人森竹竹市の肖像」。

アイヌの詩人・歌人、森竹竹市(1902‐1976)の評伝。森竹の生涯をたどりつつ、その行動や作品を読み解いている。違星北斗や並木凡平との交流や国鉄での仕事など、森竹の思想のもとになった出来事がよくわかる。

なぜこうもウタリは自身を卑下するか平等に生きやう自尊心持て
視察者に珍奇の瞳みはらせて「土人学校」に子等は本読む
ウタリからガンヂー出でよ耶蘇出でよ殉愛の士が一人出たなら
川に鮭山に熊なく耕すに土地なきウタリは何処にゆくのか
シャクシャインの意図貫徹しておれば蝦夷地はとうにアイヌ王国

2020年3月25日、柏艪舎、1500円。

posted by 松村正直 at 17:28| Comment(0) | 樺太・千島・アイヌ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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