2022年04月30日

雑詠(016)

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憲吉は三次(みよし)の生まれ弟の三之助のちに原爆に死す
失われもうないものを言うときにむしろ生き生きとことば輝く
用のある人のごとくに晴天の四条大橋をわたりくる猫
捜索するヘリコプターをそれぞれの「本社ヘリから」撮りたるが載る
会うたびに知らない人になってゆく息子と食べるチーズフォンデュを
ちょうどいい加減はなくていつ見ても木香薔薇が咲き過ぎている
かろやかな鳥にも歌はなれるけどあらがいながら昇りゆく凧

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posted by 松村正直 at 22:47| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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