塔短歌会所属の作者の第1歌集。
長年、和歌山で無花果栽培をされてきた方である。
縁あって、解説を書かせていただいた。
考へて思ひあぐねし時いつも無花果畑に聴いてもらひぬ
オリーブは気弱な木なり夫と伐る相談するうち枯れてしまへり
本を読む少女の靴のつま先が折々あがる朝の電車に
ふとおもふおもひを通すと通さぬはどちらがどれだけ強いのだらう
逝くものと生れくるもののあはひにてこの世はかくも花にあふるる
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2021年12月10日、現代短歌社、2750円(税込)。