2022年01月09日

林芳亨『日本のジーパン』


1988年に「ドゥニーム」を立ち上げ、現在は「リゾルト」のデザイナーを務める著者が、ジーパンの歴史や自らの半生を記した本。

流行を追うことなく4つの型だけのジーパンを売り続ける姿勢や、ジーパン作りに対する徹底したこだわりの奥には、いつまでも薄れることのないジーパン愛がある。

裾を切るということは、(…)裾の幅が広くなってしまい、せっかくのすっきりしたシルエットを損なうことになります。裾の幅が広くなることは、そのジーパンが本来デザインされた形を壊してしまうことになるのです。
備後地方には、紡績が得意な工場、染色が得意な工場、機織りが得意な工場が揃っているんです。紡績、染色、機織りそれぞれの工程で、リゾルトのジーパンにベストな工場を選んでお願いしています。

巻頭の8枚のカラー写真のモデルは本人。どのジーパン姿もかっこいい。穿き続けるうちに身体に馴染んでくるジーパン。日本人の体型に合った理想の定番を求めて、これからも著者の探究は続く。

2021年9月30日、光文社新書、960円。

posted by 松村正直 at 18:44| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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