2022年01月06日

映画「クナシリ」

監督・脚本:ウラジミール・コズロフ
撮影:グレブ・テレショフ

旧ソ連(ベラルーシ)出身で現在はフランスに住む監督が、国後島を描いたドキュメンタリー。

島に住む人々や軍人、企業経営者など多くの人々の語りを通じて、国後島の現在が浮き彫りになる。戦後76年が過ぎた今も日本とロシアの間で平和条約は締結されず、日本との行き来は途絶えたままだ。

領土問題に関する立場は人によってさまざまであったが、「日本人はここに移り住むつもりはない。漁業をする海域が欲しいだけだ」という意見は鋭いところを突いている。また、「かつてはアイヌの人々が自然とともに暮らしていた」という話も印象に残った。まさに、その通り。

ロシアにとっても辺境、日本にとっても辺境の島。そもそも「辺境」という概念が生まれるのも国や国境線があるからであって、島自体には何の落ち度もないのだけれど。

京都シネマ、74分。

posted by 松村正直 at 08:38| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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