全国各地にある人気ローカルチェーンの魅力や経営方法を取材してまとめた本。
登場するのは、福田パン(岩手)、551HORAI(大阪)、ばんどう太郎(茨城)、おにぎりの桃太郎(三重)、ぎょうざの満洲(埼玉)、カレーショップインデアン(北海道)、おべんとうのヒライ(熊本)。
いまくらいの規模がちょうどいいです。会社が大きいと安全とも考えたんですけど、岩手ご当地のものだから取材していただけるのがわかってきました。そこに行かなきゃ味わえないほうが価値はある。(福田パン)
コンビニの台頭で多少の影響はありましたが、そもそも客層が違うんです。「やっぱり桃太郎のおにぎりじゃないと」って思ってくれるお客さまのために、そう確信できる商品を出したいですね。(おにぎりの桃太郎)
どんなにおいしい醤油ラーメンでも、豚骨ラーメンがメインの九州ではさほど売れません。同じ福岡のラーメンでさえ、博多、久留米、長浜と微妙に違うんです。地域性に応じて味を整えるのはすごく難しい。(おべんとうのヒライ)
私の印象に残っているローカルチェーンと言えば、函館のラッキーピエロ。楽しそうな店構えと美味しいハンバーガーで地元の人に愛されていた。
画一化・均質化が進む現代社会において、ローカルチェーンの掲げる地域密着の理念は今後ますます大切になっていくように思う。
2021年8月31日、PHPビジネス新書、1100円。