絵・こさかしげる。
上川アイヌの家系に生まれ、北海道内はじめ全国各地の鉄道測量で活躍した川村カ子(ネ)ト(1893−1977)。彼が天竜川沿いの三信鉄道(現・JR飯田線)の測量を行った際の苦闘を描いた本である。
これは
自然のきびしさと
数々の迫害にたえて生きた
ひとりのアイヌ・川村カネトの物語です
子ども向けの本ではあるが、ノンフィクションとして優れた内容となっている。
今年3月に訪れた白老のウポポイ(国立アイヌ博物館)に、彼が使っていた測量器具が展示されていた。いつか旭川の川村カ子トアイヌ記念館にも行ってみたい。
1983年2月、ひくまの出版、1200円。