監督:石川梵
撮影:石川梵、山本直洋、宮本麗
インドネシアのラマレラ村で行われている伝統的な鯨漁を描いたドキュメンタリー。監督はこの村を長年取材している写真家で、2011年に『鯨人(くじらびと)』(集英社新書)という本も出している。
手作りの舟と銛だけで、クジラだけでなくマンタやジンベエザメも捕まえる。中でもマッコウクジラ漁の映像は圧倒的だ。舟の上からだけでなく空撮も用いて、ダイナミックな漁の様子を見事に映し出している。
ロープの付いた銛を何本も打ち込まれ、大量の血を流しながら、それでも何とか逃げようとするクジラ。舟に体当たりし、巨大な尾びれを叩きつける。漁師たちも大怪我を負ったり亡くなったりすることもあるので必死だ。
かつて日本で行われていた古式捕鯨も、こんな感じだったのだろう。
シネマ京都、113分。
2021年09月16日
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