2021年07月11日

朴 順梨『離島の本屋』


副題は「22の島で「本屋」の灯りをともす人たち」。

フリーペーパー『LOVE書店!』の連載をまとめた一冊で、全国の離島にある本屋を訪ねて取材した内容である。

登場するのは、父島、母島、伊豆大島、中通島、礼文島、生口島、弓削島、周防大島、江田島、篠島、与那国島、与論島、八丈島、隠岐島後、北大東島、家島、大三島、奄美大島、新島、小豆島、対馬、沖永良部島。

と言っても、これらすべての島に本屋があるわけではなく、図書館がある島や出張本屋が来る島なども含めて、離島における本の事情をレポートしている。

交通の不便な離島でも多くの人の努力によって本が流通していることに、何とも心が温まる。もちろん、本の売れない時代にあって離島で本屋を続けるのは簡単なことではない。

「10年ほど前から、本屋としてのこだわりが持てなくなってしまいました」
「何がよく手に取られるのかが、わからないところがあるんです。良い本を売りたいと、ずっと思っているんですけど……」
「書籍の売れ行きは年々落ちてきているけど、書店なんだから本を置かないとね」

こうした話が随所に出てくる。それでも、地元ゆかりの本を置いたり、文具や雑貨を販売したり、様々な工夫をして本屋が生き残っているのであった。

2013年7月15日、ころから、1600円。

posted by 松村正直 at 23:38| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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