2021年05月05日

映画「緑の牢獄」

監督:黄インイク

かつて日本の植民地であった台湾から西表島に移住し、炭鉱で働いていた人々がいた。両親に連れられて海を渡ってきた90歳の女性(橋間良子)の姿を映しつつ、忘れられた歴史を浮かび上がらせるドキュメンタリー。

西表島に炭鉱があったことをこの映画で初めて知った。国境や境界をめぐる問題としても興味深いし、一人の人間の人生ドラマとしても非常に心に滲みる内容であった。最後のシーンが特に印象的。

京都シネマ、101分。

posted by 松村正直 at 07:45| Comment(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この映画の制作に対して、クラウドファンディングを通して寄附していますが、まだ見ていません。
西表炭鉱については、ジャーナリストの三木健さんによる研究の蓄積があります。
台湾の監督が、この映画を撮ったところに興味があります。植民地時代の日本/沖縄と台湾の関係について、台湾の若い人びとが良い映画を撮っていますね。
Posted by 松村正治 at 2021年05月05日 17:06
兄上の守備範囲だと思ったよ。
同じ監督の「海の彼方」(2016)も良さそうだね。
台湾関係の映画はいろいろと見逃していて、「湾生回家」も見てないんだよな。
Posted by 松村正直 at 2021年05月05日 18:45
たしかに、守備範囲だね。でも、すでに終わった問題だと片付けてしまっていたので、今になって、このテーマで映画を撮影する人がいることに驚き、感心した。
似たような感慨は、波照間の戦争マラリアの映画『沖縄スパイ戦史』についてもいえる。

『湾生回家』は、非常に良かった。
日本と台湾の関係を描いた映画では、酒井充子監督の三部作があり、その中から『台湾萬歲』を見たけれど、かなり差があった。
この差は監督個人の力量によるのか、それとも歴史の捉え方の相違によるのか、気になっている。
Posted by 松村正治 at 2021年05月05日 21:16
『湾生回家』は、やっぱりいいんだね。
酒井充子の映画も見てなくて、『台湾人生』という本を読んだことがあるだけ。
https://matsutanka.seesaa.net/article/458385570.html
Posted by 松村正直 at 2021年05月07日 10:06
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