副題は「ルーツをめぐる旅」。
全国各地の飲食店チェーンの本店(1号店)をめぐる旅の記録。
登場するのは、吉野家(築地店)、フレッシュネスバーガー(富ヶ谷店)、CoCo壱番屋(西枇杷島店)、ベル(大通店)、サイゼリヤ(教育記念館)、和食さと(橿原北店)、はなまるうどん(木太店)、天下一品(総本店)、餃子の王将(四条大宮店)、牛角(三軒茶屋店)、元禄寿司(本店)など、全49店。
1号店には、創業当時の歴史を感じさせる雰囲気や立地、調度品が残っていることも多い。
何度も食べてきた料理なのに、1号店を五感で感じながら食べることで、全く違った味に感じられるような気がする。これが本店巡礼の醍醐味である。
よく行くチェーン店に関しても、知らない情報がたくさんあった。
モスバーガーのMOSとはMOUNTAIN(山)、OCEAN(海)、SUN(太陽)の頭文字であり、自然志向である。
(ミスター・ドーナツは)1955年にアメリカで生まれたドーナツチェーンで(略)現在はアメリカには店舗はない
へえ、そうだったのかという感じ。
他にも、天津飯が日本生まれの中華料理であることを、この本で初めて知った。ナポリタンがナポリにないことは知っていたが、天津飯、お前もそうだったのか!
2013年8月5日、大和書房、1300円。