2021年04月11日

堀内みさ(文)・堀内昭彦(写真)『カムイの世界』


副題は「語り継がれるアイヌの心」。

多くの美しい写真とともにアイヌの文化や伝統を解説した本。「カムイ(神)」「カムイノミ(祈り)」「コタン(集落)」「シンヌラッパ(先祖供養)」「アシㇼチェㇷ゚ノミ(サケ迎え)」「チㇷ゚サンケ(舟下ろし)」「ユカㇻ(叙事詩)」「チャランケ(談判)」「ケウタンケ(無念の声)」「アイヌ(人間)」の章に分かれている。

アシㇼチェㇷ゚ノミは豊漁を祈る儀式かと確認した著者に、副祭主はこう答える。

「いいかい。アイヌは豊漁や大漁を願わない民族だ。サケが上がってくれてありがとう。それだけだ」

これは今風に言えば、持続可能な生活を目指していたということなのだろう。

2020年3月25日、新潮社とんぼの本、2000円。

posted by 松村正直 at 08:40| Comment(0) | 樺太・千島・アイヌ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。