2021年03月29日

雑詠(003)

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訃報ひとつ届いていたり出町座を出てしばらくは川べりを行く
春浅き分譲予定地、一列に生えたばかりの電柱が立つ
〈ミスボルド〉〈ミッスブァイルド〉〈イザベウビルト〉明治日本を旅するバード
だいぶ日も長くなったな春菊とえのきを切って豚バラで巻く
膝のうえに男のあそぶ知恵の輪の解けて終点、終点である
花びらが浮いて流れてゆく春の大仏殿という独居房
なんのためであるのかももうわからなくなってはじまるせいかリレーが

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posted by 松村正直 at 06:27| Comment(0) | 雑詠 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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