作・演出:平田オリザ
出演:猪俣俊明、羽場睦子、山内健司、能島瑞穂、松田弘子ほか
会場:AI・HALL 伊丹市立演劇ホール
舞台は1998年末のマレーシアの日本人向けリゾートのロビー。コテージタイプの施設に入居・滞在する5組の家族や従業員らの会話を通じて、彼らの過去や人生、そして終わりを迎えようとしている昭和に対する思いが明らかになっていく。
ロビーという場所の性格上、登場する人物が次々と入れ替わり、二人、三人、四人、五人、六人と様々な組み合わせが生まれる。また登場人物も、ロングステイで住んでいる人、施設の見学で滞在している人、仕事で来ている人、入居家族を訪ねて来た人など様々だ。
そのため、会話も当たり障りのない挨拶から、かなり個人的な秘密めいた話まで、実に幅が広い。同じ人物でも相手によって親密になったり、よそよそしい雰囲気になったり、声のトーンにも変化がある。
そのあたりを2時間たっぷりと楽しめる劇であった。オープニングやエンディングにラジカセから流れる当時の流行曲も懐かしかった。
2021年02月06日
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