原題:「我們的青春,在台灣」「Our Youth in Taiwan」
監督:傅楡(フー・ユー)
出演:陳為廷(チェン・ウェイティン)、蔡博芸(ツァイ・ボーイー)ほか
2017年、台湾。
2014年に台湾で学生たちが起こした「ひまわり運動」を中心に、運動の参加者が悩み、考え、決断し、行動する姿を描いたドキュメンタリー。取材は2011年から2017年までの長期間にわたって行われている。
最初は数人で始まった小さな運動が、やがて立法院の占拠という大きなうねりとなって台湾社会に大きな影響を与えていく。その過程が克明に描かれてゆく。
また、台湾の学生運動だけでなく、中国本土や香港の学生との交流の場面もあり、台湾・中国・香港の民主化運動の発展に期待する監督の思いが伝わってくる作品だ。
けれども、結末はハッピーエンドではない。高揚感を味わった後の停滞や意見の相違、そしてスキャンダルなどを経て、仲間や集団はまたひとりひとりの個人へと戻っていく。
民主主義とは一体どういうことなのか。国や体制の違いを越えて私たちは相互に理解し合うことができるのか。そうした問題を深く考えさせる良質なドキュメンタリーだ。久しぶりにパンフレットも購入した。
京都みなみ会館、116分。
2021年02月03日
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