2020年12月20日

播田安弘『日本史サイエンス』


副題は「蒙古襲来、秀吉の大返し、戦艦大和の謎に迫る」。

船の専門家である著者が数字やデータを用いて歴史の謎を分析し、これまでの定説に異議を唱える内容。取り上げているのは「蒙古軍はなぜ一夜で撤退したのか」「秀吉の大返しはなぜ成功したのか」「戦艦大和は無用の長物だったのか」の3つ。

蒙古軍が300隻もの大船団を狭い博多湾につなぐだけでも、船のことを知っている筆者からみれば大変な仕事です。
玄米のごはんで握ったおにぎり1個を、およそ100gと見積もります。そのエネルギー量は、約173kcalです。すると、3700kcalをまかなうには、ほぼ20個必要となります。つまり、兵士1人あたり1日に20個のおにぎりが必要ということになります。全軍は2万人ですから、毎日、約40万個のおにぎりが必要だということです。
41cm砲と46cm砲では、弾径は46/41で1.12倍ですが、砲弾の容積は46/41の3乗で1.41倍となりますので、威力は41cm砲に比べ、46cm砲は約1.4倍にもなるわけです。

こんなふうに数字やデータが多く出てくるのだけれど、計算段階での見積もりや推定には恣意的な部分がけっこうある。この本に記された著者の独自の見解に対して、歴史家はどう思うのかも聞いてみたい。

2020年9月20日、講談社ブルーバックス、1000円。

posted by 松村正直 at 09:44| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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