2020年10月20日
近藤芳美『歌い来しかた』
副題は「わが戦後短歌史」。
近藤が自らの6冊の歌集(『早春歌』『埃吹く街』『静かなる意志』『歴史』『冬の銀河』『喚声』)から歌を引きつつ、戦後の社会や生活を振り返った本。必要があって久しぶりに再読した。時代は1944年から1960年まで。
既に60年以上が経っている歌ばかりなので、社会的な背景や歌の元になった事件などがわかるとずいぶん理解が深まる。その意味で、近藤の初期の歌を読む際の参考になる一冊である。
わが家にある本は1986年の初版であるが、現在も版を重ねていて新刊で入手可能だ。定価は780円になっているけれど。
1986年8月20日、岩波新書、480円。
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