その中に、下部温泉を詠んだ歌が7首ある。
谷の磧の軍療養所のあとながらホテルの灯る赤松のまに
磧あり赤松高き影のあり今宵石走る水を聞く泊り
下部温泉に軍の療養所があったという話は知らなかったので調べてみたところ、下部温泉駅前にある下部ホテルのことであった。1929(昭和4)年に開業後、1939(昭和14)年に陸軍病院の療養所となり、戦後にホテルを再開したとのこと。
母の家の最寄り駅が下部温泉駅なので、このホテルはよく知っている。入口に高浜虚子の句碑があり、フロントに新渡戸稲造の英語の書があり、館内には石原裕次郎の写真ギャラリーがあるなど、見どころが盛りだくさん。
格安レンタカー「ニコニコレンタカー」の代理店もやっているので、最近はいつもここでレンタカーを借りて、母の家まで行っている。