2020年08月13日

天野太郎監修『京阪沿線の不思議と謎』


京阪電鉄の歴史や沿線の名所、地名、エピソードなどについて記した本。わが家は京阪「墨染駅」から徒歩約10分なので、普段から京阪にはよく乗っている。

京阪本線は「淀屋橋」〜「出町柳」だと思っていたのだが、正しくは「淀屋橋」〜「三条」なのだと初めて知った。「三条」〜「出町柳」は京阪鴨東(おうとう)線と言うのだそうだ。

なぜ阪急の路線に、京阪の社長が書いた扁額が掲げられているのだろうか。それは、もともと阪急京都線を敷いたのが、京阪の子会社・新京阪鉄道だったためである。
現在も琵琶湖疏水は約一四五万人の京都市民に年間二億トン以上もの水を供給しているが、その代償として、京都市は毎年二億二〇〇〇万円の感謝金を滋賀県に支払っている。
桑原町は、北は京都御苑、南は京都地方裁判所に挟まれた一角にある。(…)桑原町には建物が一軒もないのだ。それもそのはず、なんと道路上に存在するのである。
もともと信貴生駒電鉄は私市から生駒へと路線を延伸し、枚方〜生駒〜王子間を結ぼうとしていたが、経営難に陥ったために計画は頓挫。

こんな雑学的なネタがいっぱい載っている。

2016年12月17日、実業之日本社(じっぴコンパクト新書)、900円。


posted by 松村正直 at 20:49| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今年の春、京阪私市駅の横を通りかかったところ、駅舎の前に不思議な細長い広場が伸びていて、昔はここまで線路があったのを何らかの事情で駅の位置を後退させたのかな(阪急梅田駅みたいに)と思い、家に帰って調べてみたら、生駒方面への延伸計画の名残であることが判りました。
少なからず“鉄ちゃん”が入っているので、鉄道のお話には、ついつい食いついてしまいます。
Posted by 小竹 哲 at 2020年08月15日 12:17
磐船神社や「星のブランコ」へ行った時に、私市駅で降りたことがあります。確かに駅前に細長い広場がありました。

現在では交野線は京阪、生駒方面は近鉄と会社が違うので、当初はつなげる計画があったと知って驚きました。

Posted by 松村正直 at 2020年08月16日 00:06
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