「他一篇」は評論「如是我聞」。三篇とも太宰が38歳で亡くなる昭和23年に書かれた作品である。
太宰の作品は高校から大学の頃に愛読していたが、今回30年ぶりくらいに読んだ。本当に久しぶりという感じ。自分が年を取った分、以前とはまた違った味わいを楽しめた気がする。
世間とは、いったい、何の事でしょう。人間の複数でしょうか。どこに、その世間というものの実体があるのでしょう。
「人間失格」
それにしても、38歳って早いな。
1988年5月16日第1刷発行、2019年9月17日第48刷発行。
岩波文庫、600円。