それは教科書などを通じて私たちが慣れ親しんでいる詩歌が近代のものだからいう理由だけではないようだ。
どんなに美しく、また観念的、象徴的であっても、近代詩歌は基本的には詩人の実人生を反映しています。選び抜かれた言葉の襞のあいだには、折りたたまれた人生の苦悩がぎっしり詰まっている。
ホントにね、漢詩風の文語体や七五調の威力は凄くて、私は今回、好きだった詩をあれこれ思い出しながら本書を書いているのですが、暗唱できるのはほとんど七五調の詩ばかりで、自由律詩は断片しか思い出せませんでした。
こうした文章を門外漢の話と退けることもできるけれど、そうではなくて、現代詩や現代短歌に対する耳の痛い批評として読むことも可能だろうと思う。
読んじゃいられないものや「ここをこうしたほうがいいのでは・・・」と思ってしまう作品、酷いのになると藤村や啄木のパクリも出てきますが、全体を通して見ていると大正という時代が透けて見えてきて、なかなか面白いです。
玉文にあまり関係のないコメント連投で、申し訳ございません。。。