龍谷ミュージアムで開催中の「日本の素朴絵」展へ。
「ゆるい/かわいい/たのしい/美術」という副題の通り、古代から近代にいたる絵画や彫刻を「素朴」「ゆるい」という観点で集めた展覧会である。絵巻、絵本、曼荼羅、大津絵、円空仏、埴輪、狛犬など、実に様々なものが集められている。
特に印象に残ったのは南天棒筆「雲水托鉢図」、北尾政美画『鳥獣略画式』、「大阪城堀の奇獣」、円空作「観音三十三応現身像」。
円空仏は六体が展示され、それぞれ「天大将軍像」「阿修羅像」などの表示が付いている。「どれも同じように見えるけれど、やはり専門家が見ると違いがわかるんだな」と感心していたら、何のことはない、仏像の裏側に墨で名前が書かれていた。
近年はやりの「ゆるキャラ」やマンガのルーツという意味でも、おもしろい内容であった。