花水木に顔を撫でられ組み上げる丸太足場に白い陽が差す仮囲いも足場もこえて飛んでくる野球のボール投げかえす夏昼寝するわれのためにと風をつれ紋白蝶は地下足袋のさき目覚むればこの世の駅についていて初老の顔が窓にうつりぬ型枠を奥歯の力で引き上げる冷たい風に大声だして