ドイツ文学者の池内紀さんが亡くなった。78歳。
四半世紀も前のことになるが、池内先生には大学のドイツ文学科で2年間教えを受けたことがある。というより、そもそも池内さんの教えが受けたくて大学を決めたのだった。
高校生の時に岩波文庫の『カフカ短篇集』を読んで衝撃を受けた。
その翻訳をしていたのが池内さんである。
中でも「橋」という数ページの作品との出会いが決定的だった。
学部の卒業を前に進学も就職もしないという話をした時に、「それは、いいなあ〜」とにこやかに目を細めて笑って下さった。あの時の先生は52歳。今の僕とそれほど変わらない年齢だったのだ。
ご冥福をお祈りします。
2019年09月04日
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