2019年02月28日

卒業

毎月第4木曜日は「塔」の京都平日歌会。
2012年から始まって79回目、今日の参加者は17名だった。

午後4時、賑やかな歌会が終ってみんながぞろぞろと部屋を出ていく中、Sさんが僕のところにやって来た。

「平日歌会に来るのは今日でおしまいにします。」

とおっしゃる。今年で90歳を迎える年齢を考えて、歌会への参加は終わりにすると言うのだ。

歌会を立ち上げてから7年あまり、一緒にやって来た歳月のことを思った。何しろSさんはこれまでの79回のうち77回出席と、一番参加回数の多い方なのである。(ちなみに私は74回)

決心の固さは表情からわかったので、もう引き止めようとは思わなかった。何かが起きて来られなくなってしまうのではなく、お元気なうちに自分で区切りを付けるのがSさんらしいとも思った。

「それじゃあ、平日歌会卒業ですね。」

と僕は言った。
それから、

「おめでとう、と言ったらいいんですよね?」

と聞くと、

「ええ。そうよ。」

と答えて、にっこり笑って下さった。


Sさんにはこれまで随分と励ましていただいた。午前中から来てお昼ご飯を差し入れてもらったことも何度もある。いつも明るい笑顔で歌会を和ませてくれたのもSさんだった。

今まで本当にありがとうございました。

posted by 松村正直 at 22:53| Comment(4) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「卒業」 すてきなことばですね。
今、平日歌会を長期休暇中(自分ではそう思っている)の私は思わずコメントをクリックしてしまいました。卒業して次の道へ歩みだす。卒業を積み重ねながら、人は前へ前へと進むのですね。Sさんもわたしも。
Posted by 白井陽子 at 2019年03月02日 23:47
いくつになっても短歌を詠み続けることの大切さを教わった気がします。
白井さんはまだ卒業ではないので、ぜひまた平日歌会に来て下さいね。
Posted by 松村正直 at 2019年03月03日 11:44
人生の先輩を知ることが出来るのはありがたいものだとあらためて。すごい、と思うし、淋しいなとも。一人で少ししんみりしてしまいました。
「卒業」はいい言葉ですね。
角川、今月号もしっかり読みました。著者の写真てやっぱりいいです!こういう連載の時は年間購読でよかったと思います。買い忘れがない。
Posted by 豚肉を揚げる音 at 2019年03月04日 20:30
自分が90歳になるまで歌会に出られるかと考えると、あらためてすごいことだと感じます。
「啄木ごっこ」はまだまだ続きますので、今後ともよろしくお願いします。
Posted by 松村正直 at 2019年03月06日 08:41
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